岩田剛典さん、杉咲花さん主演の映画。貴重な岩ちゃんの制服姿も見られます。スクリーンいっぱいのアップが多く、岩ちゃんスマイル炸裂。はい、カッコ良かったです。(*^-^*) 杉咲花さんのひたむきで真っすぐ見据える瞳も印象的でした。一途な役どころが似合いますね。

 

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あらすじをざっくりいえば、インテリアデザイン会社に勤める川奈つぐみと、一級建築士としてバリバリと活躍する鮎川樹の恋愛物語。

 

2人は高校時代の先輩・後輩の間柄(原作では同級生)で、取引先との飲み会でたまたま再会。高校時代から好意を寄せていたつぐみは、樹の相変わらずのイケメンぶりに胸をときめかせますが、彼は交通事故によって脊髄を損傷し車椅子生活を送っていて・・・とこんな感じです。

 

これも原作の漫画をネットで試し読みしていたので、大まかな話の流れは知っていました。感覚がない故の火傷や怪我・褥創、尿路感染、幻肢痛、排泄障害etc・・・。そのときの感想は、脊髄を損傷すると目に見えないリスクがこんなにもあるのかということでした。

 

映画の中でも「歩けないことが大変なように見えるかもしれないけど、一番怖いのは合併症なのよ」みたいなセリフがあり、もちろんその辺りのことにも触れているんですけどね。

 

時間的な制約もあってか、原作と比べるとあっさりし過ぎている気がして、もう少し掘り下げてくれると樹と同じ境遇の方々への理解がより深まったんじゃないかなと個人的には思いました。

 

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過去のblogで何度か触れていますが、心臓の手術をしたことがあります。そのときは全身麻酔だったので目が覚めたときにすぐに足が動かなかったんです。

 

少し考えればわかることだったのですが、そのときは麻酔から醒めてすぐだったこともありパニックになってなんとか足を動かそうと必死にもがいていたのを覚えています。すぐに落ち着きましたが、声も上手く出ないし傍から見たらただ暴れていたように見えていたかもしれません。

 

樹はその何倍、何十倍もの・・・いやもっともっと大きな焦りや恐怖と闘ってきただろうし、下半身不随になってしまった自分の身体と向き合って受け入れていかなければならないんですよね。

 

あのままもし足が動かないままだったら・・・。なってしまったら否応なくその現実を受け入れるしかないのですが、そのためにどれほどの精神力を要するのか・・・。そう考えて樹の気持ちを想像すると、起こりうる試練の厳しさにどうやって折り合いをつけていいのかがわからずズシリと胸の中に黒いものがうごめくのを感じます。

 

そして、自分がつぐみと同じ立場だったら・・・。それでも添い遂げる覚悟が持てるのかどうか。私もですが、映画を観た多くの方はそう考えたんじゃないかと思うんですよね。その答えは未だに見つかってはいませんが、相手がもし運命の人だとしたら、どんなに離れようとしたところでどこかで繋がって結ばれていくものなんじゃないですかね。・・・そう信じたいです。

 

 

君がいて足枷となる僕がいてどうなりたいかすらも見えない  朝倉冴希