もぢずり(文知摺)とは、石の上に布をあててその上から忍草の汁を擦りつける染めの手法のことをいいます。現在の福島県信夫地方で行われていました。 一説によれば光源氏のモデルともいわれる中納言・源融 […]
「古典の話」の記事一覧
【源氏物語】光源氏と末摘花
本日は、紅花が咲き初める「紅花栄(べにばなさかう)」 外のみに見つつ恋ひなむ紅の末摘花の色に出でずとも 詠み人知らず 遠くから眺めてお慕いしましょう。末摘花のように色に出ることはなくとも。 […]
【伊勢物語】恋というもの
伊勢物語38段に登場する業平と紀有常の和歌。業平が、友人である有常の家を訪ねたときの場面です。 むかし、紀有常がり行きたるに、ありきて遅く来けるに、よみてやりける。 むかし、(業平が) 紀有常 […]
【伊勢物語】白玉かなにぞ・・・
今回は「白露」ということで、『伊勢物語』六段「芥河」に出てくる「露」にちなんだ一首です。 伊勢物語の冒頭は「昔、男ありけり」で始まることが多く、“男”の名は明確に記されてはいません。“男”のモ […]
【大和物語】つつめども隠れぬものは・・・
鳴かぬ蛍が身を焦がす・・・。そんな蛍が舞う季節となりました。今回は、蛍にちなんだ和歌をご紹介します。 桂の皇女に式部卿宮すみ給ひける時、その宮にさぶらひけるうなゐなむ、この男宮を「いとめでたし […]
【百人一首】ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき (藤原清輔朝臣)
ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき 生きながらえば今のつらさを懐かしむようになるのだろうか。あんなにつらかった過去も今となっては恋しく思うのだから。 清輔の父・藤原顕輔 […]
【万葉集】石麻呂よ、鰻でも捕って食べたらどうだい
「土用の丑の日」ということで、万葉集からこんな和歌。 石麻呂(いしまろ)に我れ物申す夏痩せによしといふものぞ鰻(むなぎ)捕りめせ 大伴家持 石麻呂に言いたいことがあるんだかね。 夏痩せには鰻が […]