コミック版 日本の歴史シリーズです。シリーズとしてはまだまだありますが、実際に読んだ3冊をあげてみました。

 

漫画だからとっつきやすいかなと選んだのですが、歴史を学ぶという点において思った以上にかなりよくできています。

 

簡潔でわかりやすい!!

このシリーズの魅力は何といってもこれです。ページ数がそれほど多いわけではなく、必要以上に感情に走ったりとかそういった寄り道がなく、余分なごちゃごちゃ感が一切ないんです。

 

あと、所々ナレーション的な解説がされているのですが、これが簡潔にうまくまとめられています。

 

結果、どういう時代背景があって、何が起こって誰がどう動いたのかがわかりやすく、頭にスッと入ってくるんです。

 

「学ぶ」ということに特化させるため、あえてそうしているのだと思うのですが、これが歴史初心者の私に見事にピタリとハマりました。やるな、おぬし(笑)

 

歴史的人物についてザッと知っておきたい、とりあえず歴史を学んでみたいという方にとっては、こういったコミックシリーズはまさにうってつけかと思います。

 

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「多くを救うためにはあえて殺生をせねばならぬこともままあるのです」

これは、武田信玄の守役・板垣信方が太郎(後の信玄)に放った言葉。これが彼らにとっての正義。

 

戦や戦争を起こすのは、各々の価値観や思想を貫こうとするからで、それこそが正義だと信じて疑わない・・・。だからややこしいんですよね。

 

自分に置き換えてみると、戦争反対、人を殺してはいけないと当たり前に思う一方で、じゃあ例えば本格的に北朝鮮が日本を攻めてきたなら・・・?

 

板垣信方と同じように、大切なものを守るためには戦わざるを得ないといった考え方や思想に傾倒するしれないし・・・あるいは否応なく巻き込まれるかもしれない・・・となると、正義って一体何だろうと考えさせられます。

 

テロなどのニュースがあるたびにつくづく思うのは、人間というのは歪んだ忠誠心や思想にかられると、正義という名の大義名分のもとにどこまでも残忍になれる生き物なのだということ。

 

戦国時代というのはそういう残忍さの渦中に、武将たちが生き残りをかけて血と涙を流しながら必死に戦っていたそんな時代。平穏に暮らせるというのは、本当にありがたいことですね。

 

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さてこのシリーズは、本編の後ろに解説や豆知識、さらには関連年表といったものも掲載されており、より深く理解できるようになっています。

 

豆知識によると、上杉謙信の遺産の額は2万7千両。米価を基に現在の貨幣価値に換算すると、約40憶5千万になるのだそうです。

 

また、火縄銃1挺の値段は、種子島に伝来した当時で1,750万もしたのだとか。(金1g=700円で換算した場合)

 

織田信長は、高値だった火縄銃を国産化などで約50万までコストダウンさせることに成功。長篠・設楽原の戦いに向けてこれを3千挺も揃えたのですが、それだけで単純計算して15憶。もちろん他にも人件費等もろもろかかるわけですから莫大な資金が必要だったわけですね。

 

ちなみに我が国の防衛費予算(2017年度)は、過去最大の5.1兆円也~。※関連記事

 

 

何年か前に撮影した長篠合戦のぼりまつりの様子。

このように、火縄銃の演武によって長篠・設楽原の戦いが再現されます。音がすごくて、なかなかの迫力ですよ。のぼりに描かれている人物は、陥落寸前の長篠城を武田軍から守った立役者・鳥居強右衛門(とりいすねねえもん)です。