
【真綿の呪い】
左手に書かれた文字は何なのか もう片方に何を乗せよう
見ないフリ知らないフリを決め込んで栓をしながら覗く微粒子
靡かずにいられたことを塞いだら靡いてしまうアイデンティティ
ぶつかれば何も見えないところからへばりつくのがルーツの軌跡
貫いて貫いただけ 血も傷も根ざしてしまう どこにいたって
踏み込めばキリがなくなるかがり火に手出しをすれば真綿の呪い
欠落は備え付けられ腐食されイデオロギーで覆うトリガー
まともだと信じたかった狂人のやむを得なさが向ける銃口
踏み越えてしまった罪の引き金はなんだったっけ? 空は青いよ
公平に傾いたとき 地平には敵も味方もなかった赦し
もう少しつるりと見えていたはずの 痘痕面したゲシュタルトたち
つきまとう影を葬り去るための 裏のサロンへ 羅刹のほとり
欲望を吊しあげたら見えてくる本心なんて 知らない誰も
型だとか枠とかないの いくらでも汚してあげる これは生贄
これはもう醜くおろか 分身にかぶさっている秘めごとだとか
地図はここ 辿り着けないはずだよと赦されながら辿り着かない
ああきっと綺麗なものに慣れ過ぎた 掃き溜めにこそ眠れる宝庫
理想とは開かずの扉 ならいっそ静動脈を反転させて
踏み込めばキリがなくなるかがり火に 手を伸ばすほど真綿の呪い
