嵐のマツジュン・・・ではなく、松本順氏の著書です。
突然ですが、人づきあいって難しいですね。
人との関わりは生きていくうえでは不可欠です。それなのに、なぜか対人関係が上手くいかない、そんな悩みを抱えている方はたくさんいます。
私も人づきあいはあまり得意なほうではなく、学生時代なんかは特にそんなつもりはなくても、知らないうちに何か怒らせたり、呆れさせたり・・・そんなことを何度も繰り返してきました。
また、人を正しく見抜けなかった結果、その人に対して的外れな対応をしてしまい、その結果トラブルにつながってしまったなんて話はそこらじゅうにあります。
人を見抜くのは難しい
なぜかって・・・
- 人は誰しも仮面を被っている(本心や欲求と言動は必ずしも一致しない)
- 環境や心理状況によって行動が変わる
- 適正によって発揮される能力が違う
・・・などといった、これらの要素が複雑に絡みあっているから。本書には、孔子でさえ子我と子羽という2人の弟子の素養を見誤っていた、それくらい人を見抜くのは難しいことなのだと書かれています。
つまり、上記にあげたような要素を踏まえたうえで、多面的に判断していかないと本当の意味で人を見抜くということにはならないということです。
正確に人を判断するために・・・。
書かれていたことをいくつかあげてみますと・・・
- ちょっとした変化、違和感などを察知する。
- 日常の動作、目の動きなど。
- 相手の本心や欲求などを見極める
- 言葉通りに鵜呑みにしない。裏にある本心や欲求を見極める。
- 追い込まれたときの反応を見る
- 逆境にたたされたときほどその人の本性が出やすい。
- 投影法によって感情や考え方を引き出す
- 直接的な質問を避けて、間接的な方法で相手の感情や考えを投影させる。<例>子供達に絵を見せて感じたことを喋ってもらう。絵を通じて、日常生活や考え、感情などが投影した答えが返ってくる。
・・・などなど。本書は、こういったテクニックが様々な例を用いながらわかりやすく解説されています。いろいろ書かれていますが、要は相手をよく観察しなさいということですね。
***
特に印象に残ったのはこの部分。
人間の心の中にあるものは外から(あるいは意識から)の刺激によって意識(あるいは外)に引き出されるものであるということである。
~中略~
人間というのはおたがいに相手に対して、何らかの刺激を与え、相手の何かを引き出している
「蛇」が出るか「仏」が出るか。自分が与えた刺激によって引き出されるものは、それは自分自身の写し鏡。なるべくなら相手の良い面をたくさん引き出せるような、そんな接し方ができるようになりたいものです。
では、また~。