今夜(4/15)から主演ドラマ「崖っぷちホテル」が放送されるなど、俳優としての活躍がめざましいEXILE/三代目J Soul Brothersの岩田剛典さん主演の映画。芥川賞作家・中村文則氏のミステリー小説「去年の冬、きみと別れ」が原作、監督は「デスノート」などで知られる大石哲也監督です。
岩ちゃんファンなので、はっきり言って岩ちゃん目当てでこの映画を観たのですが、岩ちゃんは髪型とか服装とかでガラッとイメージが変わるのでそれだけで役者向きで得だなぁと思います。この映画では、清潔感あふれる恰好と立ち振る舞い、「眼鏡」という小道具で、見事に“できる男”を演出しています。
あらすじと見所***
あらすじとしては、岩ちゃん演じるルポライターの耶雲恭介が、盲目の女性が巻き込まれたという焼死事件について取材を進めているうちに波乱へと巻き込まれていくというもの。その事件の容疑者として逮捕されたのが斎藤工さん演じる写真家の木原坂雄大。なぜ女性は焼死しなければならなかったのか・・・。耶雲は真相を確かめるため、執行猶予中である木原坂のアトリエを度々訪れるようになります。
さて、ここから耶雲はどのようにして事件真相の糸口を掴んでいくのかとみていると、それまでの展開をガラッと覆す瞬間があります。そこがピースの欠片を集めてつなぎ合わせていくオーソドックスな謎解きと違うところでありこの映画の面白さです。
感想***
とにかく見入ってしまい、間延びすることがなくあっという間に終わってしまったという感じ。それくらい次から次へと場面が変換し、観客を盛り立てる工夫が随所に散りばめられています。斎藤工さんの狂気に満ちた演技は必見です。
あることがわかったとき「あっ~そういうことだったのね」と霧がかったものがスルスルスル・・・と解けていったのですが、構成、演出、俳優陣の演技力・・・そこまでの持っていき方が実に巧みでした。特定の人物に対して「行き過ぎた歪んだ愛情」を孕んでいるとロクなことにはならないという見本のような愛憎と破滅、終わってみれば登場人物にまともな精神の持ち主はいなかったですね。
これぞミステリーの醍醐味というワクワクやスリリングな部分を存分に味わせてくれるので、スカッとさせてくれます。
それにしても、岩ちゃんってホントに端正な顔立ちをしてるのね。