長野まゆみさんの作品。

 

一言でいえばBL。ボーイズ・ラブ。

 

華道の家元に跡取りとして生まれた高校生の凜一が、ひょんなことから偶然出会った氷川に想いを寄せてしまうというものです。

 

でも、そこは控えめな性格の凜一のこと。氷川への熱い想いを抱きつつ、あくまでも理性を保ちつつ淡々と何でもないようにふるまうんですよね。彼曰く、相手はまっとうな人だからと。

 

 

そのくせ・・・

 

「だって、ぼくがもう一度、キスして欲しいと希んでも氷川さんにそんなことできないはずだ。それは、ぼくも承知しています。でも、ぼくの気持ちはそうなんだ。あなたに抱かれたいとも思う。」

 

なんてセリフをサラッて言ってしまう・・・。

 

 

奥ゆかしい凜一の中に情熱的な部分が垣間見えると、思わずきゃあ(///∇//)となるし、萌えさせるのが上手いなぁと。

 

このあたり、BL好きにはたまらないのではなかろうかと。(*^.^*)

 

 

情熱的にグイグイというより、一歩も二歩も引きながら内に秘めた情念をフツフツを募らせていくところは、まさに演歌の世界。

 

さすがは、華道の家元に生まれ、師範の資格を持つ凜一。それだけに、恋愛にも『和』を感じさせます

 

 

凜一と氷川の物語は、続編として「碧空」「彼等」「若葉の頃」へと続いていきます。