歌人・枡野浩一氏と漫画家・古泉智浩氏による『本と雑談ラジオ』in豊橋2の公開収録が、豊橋市にある豊川堂本店で昨日(9/23)行われました。歌人の枡野浩一氏に直接お会いできる滅多にないこのチャンス!!というわけで、潜入してきたのでそのレポです。

 

 

時間は午後3時~6時ごろまで。長丁場なのでちょっと大変かなと思ったのですが、観覧者は出入りも飲食自由、写真撮影OKというゆるいスタンスだったのはありがたかったです。ちなみに写真にある枡野氏が着ているグレーのTシャツは、「色恋の成就しなさにくらべれば  仕事は終わる  やりさえすれば」の短歌Tシャツです。

 

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枡野浩一氏といえば、このblogの読書日記で著書の「ショートソング」を取り上げたことがあります。 そこでも述べてあるように、枡野氏は「かんたん短歌」の生みの親であり、短歌の世界において大きな影響を及ぼしました。「詩人歌人と植田マコト」というトリオで、2年ほど芸人さんとしても活躍されていた時期もあります。

 

一方、古泉智浩氏は、おっさんずラブの影響で今や大人気となった林遣都さん主演の映画「チェリーボーイズ」の原作者です。私はその映画を観てはいませんが、林さんが演じているのはクールで知的な牧くんとはだいぶ違うキャラのようですね。(笑)

 

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トークの主なテーマとしては、両氏が選んだお勧め本を紹介する感じ。あとは、豊橋で喫茶店めぐりをしてそのときの様子みたいな雑談話とか(喫茶店めぐりをしたのは枡野氏)、映画談義とかね。あっ、枡野氏が元芸人ということもあり、キングオブコントの話も出ていましたね。ちなみに枡野氏による今年一番の推しは、「かが屋」だそうです。

 

他にも、歌壇は保守的だから自分みたいな異端児はなかなか受け入れようとしないといったことや、芸人活動を辞めるに至った業界の裏側などなかなかディープな話が聞けたりもしました。活動期間は長いほうが絶対に得、忘れられないためにも長生きしなきゃみたいな話をされていて、会話の節々で「長生きしないと」というワードが出てきたのが印象的でした。

 

「話し上手」な枡野氏と「聞き上手」な古泉氏といった感じで、2人ともとっさに名前とかが出てこなくて「ほら、なんだっけ?」みたいになって客席が答えるみたいなほのぼのとしたやりとりが何度かあったりして終始和やか。基本的にとても穏やか~なおふたりでしたが、ぶっちゃけ話やチラッと毒も吐いたりして楽しい時間でした。

 

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最後に、書籍購入者を対象としたサイン会がありました。購入したのは、枡野氏の「愛のことはもう仕方ない」という著書。自身の著書の中で、一番頭に描いたものと近いものが書けた本ということなのでこの本を選びました。枡野氏によれば、もともと発行部数が少なくプレミアが高い、後に一番近く売れる本だそうですよ。

 

 

 

誕生日おめでとう  きょうも好きでした  あしたもきっと好きだと思う  枡野浩一

顔を見ながら、ひとりひとり違った短歌を丁寧に書かれていて、そんなところに誠実さを感じました。ちなみにこの日は、枡野氏の50歳の誕生日。おめでとうございます!!  イベントの途中ではバースデーケーキも登場してました。

 

せっかくのこの機会にと、ずうずうしくも処女歌集「風花日和」を手渡したところ、「読ませていただきます」と快く受け取ってくださいました。ご本人を目の前にしたらダメですね。自分でもびっくりするぐらい声と手にが震えちゃって・・・。でも思い切った甲斐があって、無事に渡せて良かったです。その節は、本当にありがとうございました!!

 

 

『本と雑談ラジオ』in豊橋2とあるように、このイベントが豊橋で行われたのは今回で2回目。知っていたら、前回の時も行きたかったなぁ。またこういうイベント、豊橋でやって欲しいなと思います。

 

 

一冊の本を読み終え白紙にはならない過去が埋める余白を  朝倉冴希

 

というわけで、『本と雑談ラジオ』in豊橋2 の潜入レポは以上です。