私って、基本的にまぶたの裏に入ってくる光は苦手なほうではあるんです。夜は特にそうで、できるだけ暗くしないと眠れないんです。日中も、昼寝をするときは部屋のカーテンを閉めます。
でね、名古屋まで電車通学をしていた学生時代のことを思い出すと、日が射したら眩しくて仕方ないから窓のカーテンを閉めていたし、私だけでなく周りも同じように閉めていました。
日中カーテンを閉めても、瞳を閉じていながらうっすら柔らかな光を感じるあの感覚。私にはたぶんそれぐらいが、たんぽぽがまぶたの裏に咲く心地よさなのだろうと感じます。まぶたの裏に咲く日溜まりのようなたんぽぽは、時に距離を置きたくなりつつも不可欠な“日差し”のような存在なのかもしれません。
ウチの畑の脇にたんぽぽがたくさん咲いていて、厄介な雑草にあーあーと思いながらも、可愛らしい黄色に元気をもらっている自分もいます。日溜まりがよく似合う花。