百日紅(サルスベリ)の幹は、すべすべと滑らかで美しい質感を持ち、その特徴から「猿も滑り落ちる」と喩えられるほどです。そして「咲きて久しき」とあるように、花期が長いことから「百日紅」とも言われて […]
「現代短歌」タグの記事一覧
【今日の短歌】血管の中に住みたいからだじゅう隅から隅まで知りたくなって(千原こはぎ)
名古屋で行われた「人体の不思議展」を見に行ったときの衝撃は忘れられません。本物の人体がプラストミックという特殊技術で標本となっていて、皮が剥がれた筋肉や内臓、浮き彫りになった神経や血管、輪切りにされた断面、 […]
【今日の短歌】言葉から言葉つむがずテーブルにアボカドの種芽吹くのを待つ (俵万智)
マンゴーの種を育ててみたら、根っこがちょろっと出てきました。SNSなどを通じて、俵万智さんがアボカドを種から育てているのを知っていて、マンゴーの種を育ててみようと思ったきっかけのひとつになって […]
【今日の短歌】影の濃い木と薄い木と見あたらぬ木があるひるの梅園をゆく (荻原裕幸)
向山梅林公園にて 梅が咲いているのを見かけてもじっくりと写真に撮るまでには至らなくて、今年になってからは今日が初。こうして改めて撮った写真を見てみると、思いのほか影の濃い木と薄い木の濃淡がはっきりしているな […]
【今日の短歌】やはらかい水を降ろしてまづ春は山毛欅の林のわたしを濡らす (谷とも子)
散歩に出たら小雨がパラパラと。というより、小雨も想定内のうち。雨上がりでぬかるんでるし濡れやすくなっている山道までわざわざ足を運んだのは、濡れても構わない、なんなら濡れたくて行ったようなもんです。なぜなら“ […]
【今日の短歌】時過ぎて色の褪せたるもみぢ葉のそのありのまま水面に映る (来嶋靖生)
そろそろ紅葉シーズンも終わりですね。 今年は京都などに紅葉狩りに行くことができましたが、毎年何処へ行っても境内すべてが綺麗に色づいているなんてことはなく、遠目では綺麗に見えても近づいてよくよく […]
【今日の短歌】きのことは柔らかい釘、森にいる誰かを森に留めおくための (千種創一)
過去に撮影したきのこ達。 きのこって色もフォルムもめちゃくちゃバリエーションがあって、見ているだけで飽きないです。見つけると嬉しくなってテンションが上がります。太古の昔から食べられているものだから、脳が反応 […]
【今日の短歌】春を練りシナモンロールに焼き上げる仕方ないことを仕方なく思う (九螺ささら)
この短歌で思い浮かぶのは、小林聡美さん主演の映画「かもめ食堂」の主人公・サチエさん。シナモンロールといえば「かもめ食堂」 かもめ食堂は、フィンランドのヘルシンキで食堂を開ているサチエやサチエを […]
【今日の短歌】春のあとに夏の来るこそあはれなれアガパンサスの茎拉(ひし)ぎつつ (岡井隆)
かかりつけの歯医者さんは、診察台近くの窓枠棚にいつも綺麗な花が活けられています。入口の階段のところにも、いつもきちんと手入れされた寄せ植えのプランターがあったりして、花好きのスタッフさんがいるのかもしれませ […]
【今日の短歌】コピー機を腑分けしてゐる一枚の詰まりし紙を探しあぐねて (門脇篤史)
ここ東海地方でも梅雨入り坊やがお通りなさったようで、いよいよ湿気との戦いがはじまります。“髪”が湿気でうねったり広がったりというのもありますが、“紙”もまた湿気を含んで紙詰まりしやすくなりますね。 &nbs […]