原作はあの「パタリロ!」を生み出した魔夜峰央氏。監督は「テルマエ・ロマエ」の武内英樹監督。
ダさいたま、くさいたま、田舎くさいたま、古くさいたま、アホくさいたま・・・etc。埼玉がね、もうこれでもかっていうくらいディスられてるんですけど、そのディスられかたがえげつないというかね。徹底しています。
「埼玉なんて言ってるだけで口が埼玉になるわ!」「埼玉県民はそこらへんの草でも食わせておけ!」なんてセリフもそうなんですけど、通行手形がなければ東京の土を踏むことすら許されずに強制送還とか、サイタマラリヤなんていう伝染病まで流行らせたりとか設定がもうめちゃくちゃ。(笑)
ただのディスりになるか、コメディとして成立するのか。結局は「埼玉愛」が受け手に伝わるかどうかだと思うんですけど、コメデイとして純粋に楽しめました。いや、面白かったです。
・・・そうそう。あのGACKT様にふさわしく、格付チェックを彷彿とさせるような演出もありましたよ。その名も「東京テイスティング」(笑) どんなものかは一応ここでは伏せておきますね。気になる方は映画をご覧になるか、東映映画チャンネルのこちらの動画 をチェックしてみてください。
白鵬堂百美役の二階堂ふみさんも、ビジュアルからしていい味出していました。それに加えて、よくこれだけ集めたなぁというエキストラの数と、よくこのシーンを撮ったなぁという迫力シーンもあり。いろいろ盛りだくさんで話題になっているのもわかります。
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埼玉のイメージってなんだろうなぁ。パッと思い浮かぶのは、ショッピングモールとか団地みたいな横長の大きな建物がたくさんあるイメージ。あとは海がないというのと、西武ライオンズ。深谷ねぎや草加せんべいは、ああそうかぁ・・・そういえば埼玉だったと映画を観て・・・いやダジャレじゃないんだけど・・・。(笑) そんな感じです。
作者の魔夜は、当時の『花とゆめ』編集長の勧めで、出身地の新潟県から埼玉県の所沢市に転居したが、転居後、近所にその編集長と白泉社の編集部長が居住していることが判明した。(『パタリロ!』の)締め切りを催促されたり、連載打ち切りを通告しに来るかもしれないという極度のストレスの中、その合間に執筆したのが本作である。
自分が住んでいる埼玉県を「おちょくる面白さ」を狙ったが、第3話まで執筆した後、魔夜が神奈川県横浜市に転居し、その後も連載を続けると、単に埼玉県に対する悪意のある作品となってしまうため、漫画連載を中断した。そのため『未完の漫画作品』である。ただし、魔夜によればそれは表向きの理由で、真の理由は「本当のことをいうと描けないんです。いま埼玉をディスってごらんと言われても、私の中にそういう部分がない」点を挙げている。
また、連載時の状況について「一時的な気の迷いだったんでしょうね。錯乱していたのかもしれない。おっかない看守がふたりいて、独房の片隅で何とか自分を発散したい、ここから逃げ出したい!と、もう半狂乱で描いていたんでしょうね。相当追い詰められていたのではないかと」と語った。
とあるように、原作は未完成のまま。「埼玉県に対する悪意のある作品となってしまう」と中断された作品で、相当追い詰められた中で書かれたものだと知ったときはちょっと驚きました。郷土愛があるからこその自虐的なノリでもっとライトに書かれたものだと思っていたので。
でもこうやって、監督をはじめとする関係者やキャストのみなさんによって見事にコメディのまま昇華させることができたというのは、原作者としてすごく嬉しいことなのではないのかなと勝手ながら思いました。
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私は愛知県出身ですけど、愛知県内でも名古屋に次ぐナンバー2の都市はどこかみたいなのはちらっとあったりします。た~まにローカルのテレビで特集されるくらいには。自分の生まれた場所ってのはなんだかんだ言っても応援したくなるし、そういう対抗意識みたいなのはどこに行ってもあったりしますよね。
余談なんですけど、白ネギを一本まるごと焦げるまで焼いてツルッと皮をむいて食べる「ネギ焼き」。あれが食べたくて、せっかくウチに薪ストーブがあるんだからやろうと思っているんですけど、なぜか毎年やらずじまいなんですよね。白ネギがあってもどうしても薬味とかに使ってしまって。あれ、深谷ねぎでやったらさぞ美味しいんだろうなぁ。