自分の手によって、手間暇をかけまくって、丹精込めまくった芸術作品はそうやすやすと手放したくないタイプです、こんばんは。
例えば、すごい傑作ができたとしてそれは高く売れたりするのかもしれないけど、そうであればあるほど手元に置いておきたくて離れがたいという矛盾が生じるものだから。自分にとって一番いいだと思う作品はよほどのことがない限り売ったりしないで手元に置いておく派です。
全身全霊をかけて情念を費やしたものを手放すのは、誰だって惜しいしエネルギーが要るんだもの。隠れたところでちょっとした優越感や自尊心みたいなものを持つことで、他を手放すことへの喪失感や痛みに引きずられたドス黒い自分にならないようにバランスを保つことも知恵のひとつなんです。
・・・なんてね。
仕事以外で何かひとつの作業をコツコツずっと続けるのは苦手だし、手先もそれほど器用ではないのでそんなものは手元に何一つありません。(^^;) でも、自分がそういう立場ならおそらくそうすると思います。
「もう終わってしまうだね」と、全身全霊をかけて情念を費やしたものを手放すような気持ちで、春が暮れていくのを受けようとしている・・・。どちらかといえば「春夏秋冬の春」というよりも、「青春」とか「人生の春」とかそんなニュアンスのほうが強いのかなと感じました。
林のなかの坂をのぼった先に待っているものが、笑顔になれる何かでありますように・・・。
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春はもう終わってしまうけど、個人的には春から初夏にかけての木の芽時は一番好きな季節なのかもしれません。秋生まれだし実りの秋も好きなんですけど、鮮やかな黄緑が山々に映えるのが本当に美しくてつい見とれてしまうんです。