Wikipediaより

 

朝夕に草木を吾の友とせば心淋しき折節もなし 牧野富太郎
朝から晩まで植物を友とすれば心が淋しい悲しいなんて感じている暇がない

 

植物学者であり、NHK連続テレビ小説『らんまん』の主人公・万太郎のモデルとして知られる牧野富太郎博士。「好きなことで生きていく」なんて言葉がありますが、知れば知るほどまさにそのお手本のよう。とにかく植物が好きで好きで、研究に明け暮れた生涯。集めた標本や観察記録はおよそ50万枚、2000種類以上の植物の名付け親となり、日本植物学の父と呼ばれています。「心淋しき折節もなし」からも、どれほど植物が好きだったのかがわかりますね。

 

 

私自身も植物への関心は高いほうで、花めぐりをしたり散歩がてらいろんな草木を観察するのがとっても好き。牧野植物園や牧野記念庭園も、一度は訪れてみたいと思っています。とはいえ、ここに生えているこれは〇〇と自信をもって言えるのはそれほど多くはありません。葉の形とか結構似ているものも多いし、よほど特徴がわかりやすくないと、これは似ているけど本当にそうかなと疑ってばかり。自然はどれひとつとして同じ形のものはないし、見分けるのってなかなか難しいです。

 

 

我が姿たとへ翁と見ゆるとも心はいつも花の真盛り 牧野富太郎
この姿が爺に見えているとしても心は花の盛りである

 

きっぱりとこう言い切れるカッコよさ。なんて素敵なんだろう。自分もこんな風に年齢を重ねていけたらと心から思います。自分にとって人生の指標となる一首です。明日の自分も「心は花の真盛り」でいられるために、今の自分が「心は花の真盛り」になるためにできること。好きなことをするというのはひとつのキーワードのような気がします。