今回も、東野圭吾氏の作品です。

 

今度、Hey!Say!JUMPの山田涼介くん主演で映画化もされることが決定し、話題になりました。

 

ナミヤ雑貨店とは、雑貨を売っていたほかにもシャッターの郵便口や牛乳箱を通じた手紙のやりとりで人生相談を受けていた一風変わった雑貨屋さん。いた・・・と、過去形なのは、その雑貨店はすでに廃業しており、そこにはもう誰もいないからです。

 

そんなある日、コソ泥をして逃亡中の敦也、翔太、幸平の3人は、盗んだ車が動かなくなり、ナミヤ雑貨店の敷地へと迷い込みます。廃屋となったその雑貨店の建物内で、3人が夜が明けるのを待っていると何者かによって悩み相談の手紙が投かんされます。

 

なぜ、こんなところに手紙が⁈

迷いつつも、好奇心を捨てきれない3人は返事を書いてみることに・・・。

 

手紙は、別の人からも次々と投かんされ、その度に3人は店主・浪矢雄治のかわりに返事を書いていくわけですが、果たしてそれがどんな奇蹟をもたらすのか・・・。

 

読書後の感想としては、うわぁ~、そうきたか~!!でした。さすがは巨匠!!!

堺正章氏になって、「星3つ☆☆☆ですっ!!!!!」と思わず叫んでしまいそうなほど、それはそれは温かくて素敵な奇蹟が待っていますよ♪

 

ひとつひとつの相談に真摯にかつ慎重に向き合っていた店主に対し敦也、翔太、幸平らの出す答えは気負いがないぶん、ヘンに肩入れしたり同情したりすることもなく、ものすごくシンプル。私だったらどう答えるだろうと思いながら読んでいました。

 

 

敦也、翔太、幸平の3人はもちろん、店主・浪矢雄治、手紙を投かんした相談者、雄治の息子など、さまざまな視点から物語は構成されているのですが、読み進めるごとにそういうことだったのかと感動がどどどっと押し寄せてきます。

 

ミステリーの巨匠は、偉大なファンタジスタでもありました。