文字通りに都合がつけば行くつもりでいるのか、それとも遠まわしに断っているのか。それは言った本人にしかわからないけど、「行けたら行く」が「待たないで」と一言で要約されているところにハッとさせられました。確かにそうだわ。

 

さりげなくやっているようで、“空気を読んで察して”という言葉の待つ曖昧なニュアンス・本質を捉えていなければ、このような的確な表現はできない・・・と、私は思います。

 

「テンション」や「ノリ」・・・いわゆる“バイブス(VIBES)”が噛み合っていないと、日本人はそういう曖昧な言い方をしてお茶を濁したりしますよね。日本語には「行けたら行く」みたいな社交辞令的な表現がいくつかあったりしますが、文化や考え方の違う海外の方はまどろっこしさや戸惑ってしまうこともあるかもしれません。

 

ストレートに言わずに湾曲した言い方をするのは、相手を傷つけないための配慮だったりするのですが、そのさじ加減というのは日本人同士でもなかなか難しいものです。いいところではあるんだけど、本心が見えづらいゆえに気疲れしてしまって、人間関係の難しさにつながってしまうこともあったりして。

 

多少なりともそんな苦い経験を私もしてきているので、すごくわかるなぁと共感しました。

 

 

来日8年目というカン・ハンナさん。角川書店より「まだまだです」という歌集も出版され、Eテレの「NHK短歌」や「短歌de胸キュン」などに出演されています。見かけるとなんか嬉しいんだよね。(#^^#)

 

“空気を読んで察して”の日本文化もそうなんたけど、短歌を詠むうえでの「言いたいことをあえて語らず説明しすぎない」とかそういうのも理解するのも、海外の方にとっては大変なことだと思うんです。なかなかできることじゃないよね。

 

そういうのをひっくるめて短歌を愛してくれることに、心からありがたいと思うし励みにもなります。