瀬をはやみ岩にせかかる瀧川のわれても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院 川の瀬の急流が、岩にせき止められて二手に別れながら再びひとつになるように、再びあなたとお逢いしたいと思います。 二手に別れた流 […]
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【今日の短歌】柔肌の熱き血潮に触れもみで寂しからずや道を説く君 (与謝野晶子)
本日は、与謝野晶子の命日(白櫻忌)。毎年、大阪府堺市にある覚応寺で法要が行われます。かつての覚応寺住職・河野鉄南が、晶子と後の伴侶となる与謝野鉄幹と引き合わせました。晶子にとって鉄南は、与謝野鉄幹と出会う前 […]
【今日の短歌】玉に貫く楝(あふち)を宅に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも (大伴書持)
玉に貫く楝(あふち)を宅に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも 大伴書持 薬玉にする楝(あふち)を庭に植えたならば、ほととぎすはこの地を離れることもなくやって来るのだろうか 楝(あふち)とは栴檀( […]
【今日の短歌】くれてゆく年の道さへみゆるかとおもふてばかりにてる月夜かな (樋口一葉)
暮れが近づくにつれて今年最後の〇〇が増えてきますが、今日は今年最後の満月・・・ではなく十六夜。昨日のコールドムーンは雲に邪魔されていたけど、今日の空には遮る雲もなく煌々とした月が浮かんでいます。一葉が見た月 […]
【今日の短歌】白湯気のなかの豆腐をすくふとき豆腐か湯気かふふとわらへり (小島ゆかり)
ほんわかした湯気に包まれた湯豆腐が思い浮かぶんだけど、それはただの勝手なイメージ。湯豆腐じゃなくても豆腐の入った鍋料理はいくらでもなるし、別に鍋料理じゃなくても例えば味噌汁にある豆腐を掬っているかもしれない […]
【今日の短歌】柿の実が柿の甘さに辿り着く時間(とき)の豊かさよ日当たりながら (武下奈々子)
今日は柿の日。先ほどニュース番組を観ていたら、正岡子規の「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」に由来すると解説されていました。あの有名な俳句は、子規が旅先の奈良で詠んだものですが、その旅行の出発日が1895年の10 […]
【今日の短歌】トマトの葉ちぎればトマトのにほひして昨日よりふかき空ふり仰ぐ (春野りりん)
今年はトマトを植えていないはずが、去年のこぼれ種から自生しているのを発見。そのままにして見守ることにしましたが、なんだかんだと育っています。挿し木にしても割りとすぐに根づくし、トマトってすごい生命力ですね。 […]
【今日の短歌】紫陽花の首をはねつつこれがかの男ならばと思うてならじ (大下一真)
ウチの近くの道沿いにたくさんの紫陽花が植えられているのですが、数日前から少しずつ剪定作業をしているようで、日ごとに株が綺麗に刈られています。 昨日、その場所を車で通りがかったとき、ちょうど花 […]
【今日の短歌】芋の葉にこぼるる玉のこぼれこぼれ子芋は白く凝りつつあらむ (長塚節)
芋の葉にこぼるる玉のこぼれこぼれ子芋は白く凝りつつあらむ 長塚節 里芋の葉から玉のような雫がこぼれ落ちており、こぼれ落ちた先の地中では白い子芋たちが育ちつつあることだろう。 パールのように輝く […]