ビジュアル版 戦国武将大百科シリーズです。こちらは、「合戦編」と「東日本編」「西日本編」との3部作となっています。

歴史を俯瞰で学べる

「東日本編」と「西日本編」は、東北から沖縄までそれぞれの地域で活躍した戦国の武将たちが紹介されています。

 

その武将がどういう家柄の家に生まれたのか、他の武将と一族との間にどのような関わりがあって、どのような立ち位置にあるのか。そして、いかに活躍して出世をし、死後にはその家がどのようになっていったのか・・・わかりやすく解説されています。

 

複数の武将が紹介されているため、関わりのあるそれぞれの武将の家系を辿ることにより、「こことここが組んでいたけど裏切られたからここと組むようになって・・・で、ここがこうだからこうなった」というような全体的な流れがより把握しやすい仕組みになっています。

 

「木を見て森を見ず」よりも、あらかじめこういった本で大まかな全体像を掴んでおいてから掘り下げていったほうが、学ぶ上ではずっと効率的で早いのではないかという気がしました。

 

武将によって掲載されている項目は異なりますが、他にも「家紋」「勢力範囲」「プロフィール」「本拠地」「注目エピソード」「関連年表」「家系図」などが紹介されています。

 

 

 

合戦編では、「○○の戦い」では誰と誰が戦って、勝敗はどうなったのかが一目瞭然でわかりやすく解説されています。

 

 

以前に紹介したコミック版 日本の歴史シリーズもそうでしたが、このシリーズも人物の画がとてもよく描かれているのが嬉しいところです。戦国武将の甲冑って、とても粋で個性的。そしてファッショナブルなんですよね。ぺージをパラパラ捲って、それを眺めるだけでもかなり楽しいです。

 

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読んでみて改めて思ったのは、敵国とのいがみ合いのみならず、親族との確執、家臣や同盟国の裏切りなどなど、誰もが相当過酷な運命を辿っているということ。戦国を題材にしたゲームとかよくあるけど、リアルに戦国を生き抜くのは現代人が思っている以上にハードなんでしょうね、きっと。だからこそ、そこに貫かれた守るべき人者への忠義には何とも言えない凄みを感じます。

 

東三河出身なのですが、やっぱり地元になじみのある武将が登場すると嬉しくなるものですね。

 

ではでは~。