【今日の短歌】次にやる曲のさわりを鳴らすようにつつじが咲きかけの並木道　(岡野大嗣)

朝倉冴希は、生まれも育ちも愛知県・豊橋市。つつじは「市の花」に指定されているぐらい、地元民にとって身近な花。ちょっと車を走らせればすぐに見かけることができます。つつじの並木道が躑躅色やピンクに染まると、あぁ･･･今年もこの時期が来たんだなぁと嬉しくなるのです。

ただでさえ派手な花色のつつじ。あの鮮やかな躑躅色やピンクがポツッ、ポツッと咲き出すと、そこだけパッと華やいで目立つんですよね。そのうち満開ともなれば、花つきの良いものだとそれこそ隙間なく花で覆い尽くされ、圧倒的な美しさで私達の目を楽しませてくれます。

そんな派手な“サビ”の序章として、咲き初めのポツッ、ポツッを眺めているとね。それがあたかも「次にやる曲のさわりを鳴らすよう」だというのは言い得て妙。上手いなぁと思います。

コンサートやライブに行けば、やはりセットリストというのは気になるもの。イントロが流れて、次はあの曲だ!!ってわかったときの胸の高鳴りやワクワク感。咲き初めのつつじと確かに通じるものがあると感じるのは、豊橋市民としてそこらじゅうにあるつつじをたくさん見てきたからかもしれません。

あっ、そうそう。つつじといえば蜜。子供のころチューチュー吸っていたなぁ。甘くておいしいんだよね。(#^^#)

岡野大嗣書肆侃侃房 2019年10月10日