いかにせむ 山の青葉になるままに 遠ざかりゆく花の姿を 俊恵
どうしようというのか。山が青葉になるにつれて遠ざかってしまう花の姿を

 

春になれば山桜、そして木々の間に隠れるように咲いている自生のモクレン。新緑の季節になれば、まだ色浅い緑の眩さに目を奪われるけど、桜やモクレンを惜しむ気持ちももちろんあって・・・。その気持ちを汲んでくれるかのように、若葉の色が少~し濃くなるころに山藤が咲き出して、その山藤たちが終焉を迎えるとね。次はセンダンの花かな。

 

ここ自宅から見える山に咲く花はずいぶん控えめではあるけれど、咲いているのを見つければそれだけで心が和みます。今はセンダンが咲くまでのちょうど境目の時期。センダンが咲き終わると、本格的に緑一色になります。その時の気候にふさわしい花が咲くことによって、季節の移ろいを感じるものだけど、百花繚乱の春を過ぎればどうしてもね。

 

今年は特に、花に対して情緒を揺さぶられている気がしているんですよね。だからなのか、「いかにせむ」に首がもげそうなくらい頷きたくなります。

 

 

ただね、今日は気分転換に散歩をしていたら、山藤が綺麗に咲いている場所を見つけました。あたりの山藤はとうにピークをすぎて枯れているのがほとんどなのに。なんだか嬉しくなって、思わず写真をパシャリ。