【今日の短歌】ト音記号を最後に書きしはいつなりしか広げし白紙に雨音ひびく　(河野裕子)

台風の影響もあって、今日は全国的に雨模様。こちら東海地方はすでに梅雨入りしておりますが、関東方面も梅雨入りしそうですね。さっきから大粒の雨が降っていて、激しめの雨音が聞こえてきます。強弱でいえばメッゾフォルテ(やや強く)からフォルテ(強く)ぐらいですかね。

そういえば、最後にト音記号を書いたのはいつだったか。ト音記号を書くの下手だったけど、書くのは好きで教科書やノートの片隅でひっそりと練習したりしていたのを覚えています。＆とか、形が洒落ている記号をさらっと書くことに強い憧れがあったんでしょうね。

ト音記号って、ドレミファソの「ソ」の位置を伝えるもの。だから、五線譜の一番下と２番目の線の間からはじまって、「ソ」の音符と重なるようにぐるっとなっているんですけど、当時はそんなこと知る由もなかったから形も位置もでたらめ。まぁ、そんなものですよね。

ト音記号を最後に書きしはいつなりしか広げし白紙に雨音ひびく　河野裕子

ト音記号の「ソ」というのは、鍵盤中央の「ド」の位置を基準とした「ソ」のことを指します。ト音記号に思いを馳せたということは、そのような音域で雨音が聞こえたということなのでしょうね。今こうして雨音を聞いていると、同じくヘ音記号よりト音記号の音域のほうがしっくりきます。

この雨音を正確に譜面にすることができるのは音柱・宇随の天元氏、あるいは･･･。なんとなくショパンの「雨だれ」が聴いてみたくなり、さっきまで聴きながらこれを書いていました。

【追伸】

このblogを投稿して間もなく、急に雨音が激しくなり、スマホの緊急メールが鳴り始めました。高台のほうあるのでわからなかったのですが、市内では二カ所の川が氾濫。各地でもだいぶ影響が出ているようですね。くれぐれも安全第一でお気を付けください。