ゆくへなく月にこころのすみすみて果はいかにかならむとすらむ 西行 行く先が定まらないまま月を眺めれば、月光に心の内を隅々まで照らされていくようだ。このまま自分はどうなるのだろうか。 西行法師は […]
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【今日の短歌】いかばかり嬉しからまし秋の夜の月澄む空に雲なかりせば (西行)
いかばかり嬉しからまし秋の夜の月澄む空に雲なかりせば 西行 どんなにか嬉しいでしょう。秋の夜、月の浮かぶ澄んだ空に雲がなかったのなら 今宵は中秋の名月。例年だと雨だったり雲っていたりすることが […]
【今日の短歌】月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月 (詠み人知らず)
月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月 詠み人知らず 月ごとに月を見ており月を見る機会は多いが、月を見るというならこの月の月だろう。 旧暦では8/15が中秋の名月であり、この月とはどの月 […]
【今日の短歌】夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月宿るらむ (清原深養父)
夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを雲のいづこに月宿るらむ 清原深養父 夏の夜は、まだ宵のうちだと思っていてもすぐ明けてしまう。雲のどこに月は宿をとっているのだろうか。 夏至が過ぎて少しずつ日が短く […]
【今日の短歌】大粒の雨降り出して気付きたり空間はああ隙間だらけと (栗木京子)
透明の空間に雨粒という立体が入ることによって、これだけの空間があったんだなと改めて実感する感覚、なんとなくわかる気がします。雨が降ってるなぁと窓の外を眺めたりするとき、雨粒の動線によって“空間”に目がいくと […]
【今日の短歌】この世をば我(わ)が世とぞ思ふ望月の欠けたることもなしと思へば (藤原道長)
来る11月23日は陰暦10月16日。この日は1000年前の1018年に藤原道長公があの「この世をば…」と歌を詠んだ、まさにその日なんです。しかも満月!以前陽暦の該当日にアナウンスしたところ、「見逃した」とい […]