人の子の恋をもとむる唇に毒ある蜜をわれぬらむ願い 与謝野晶子 恋に焦がれる若者の唇に毒ある蜜を塗ってやりたい 冴希語訳 : 恋したいなんて言えちゃうクチビルに塗りたくなった蜜のポイズン & […]
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【今日の短歌】むこう側の世界に何か降れるごとひえびえと自動販売機の硬貨は (小高賢)
ポカリが飲みたくて、久しぶりに自動販売機で飲み物を買いました。構造上なんの不思議もないのけど、あのコインが落ちる音って「むこう側に落ちて行った」感がありますね。 なんだろう、あのコトン、コトン […]
【今日の短歌】目と鼻の奥の力を抜けというヨガの最後の死体のポーズ (久山倫代)
少しだけヨガを習ったことがあるのですが、個人的にどのポーズより一番役に立っているのがこの死体のポーズ。寝る前に必ずやるんです。専門用語では「シャバーサナ」といいます。 全身のありとあらゆるところの力を抜くの […]
【今日の短歌】看護師の手の甲のメモ三桁の数字見ながら血を採られおり (馬淵のり子)
そういえばいつからだろう、注射があまり怖くなくなったのは・・・。血液検査に点滴。何かというとすぐ注射を打たれていた子供だったので、割と早い段階から注射慣れしていました。採血の時は、血が抜かれるのをじ~っと見 […]
【今日の短歌】おれの名のラベルが貼られ液体のおれが奥へと運ばれてゆく (佐佐木定綱)
小学生のころ、一週間ほど検査入院をしたことがあります。採血のとき、ある日ふと血液を入れる容器のラベルを見ると、カタカナで書かれている私の名前が間違っていることに気が付きました。苗字は合っているんですけど、名 […]
【今日の短歌】お笑いの画面を消しておもむろに笑わぬ前の顔に戻しぬ (石田比呂志)
仕事以外は、ほとんどステイホームの日々が続いています。家にいながらでもなるべく楽しみを見つけていこうと、あれこれ思考を凝らしては乗り切ろうとしています。とはいえ、なんとか気持ちを奮い立たせてみるものの、それ […]
【今日の短歌】たほたほと移される春の小麦粉の粉にはなれぬあたりが飛べり (田中濯)
コナモンの日ということで選んだ短歌。 小麦粉をボールに移したりとかすると、どうしても空気中に煙のような粉がほわっと漂いますよね。あたりに舞った粉は、多数派の粉と混じり合うこともなくどこかへと飛 […]
【今日の短歌】馬鈴薯が青き芽伸ばし好きなことそろそろしてもいいころと言ふ (佐藤慶子)
我が家の畑にて。 ウチの馬鈴薯も青き芽を伸ばしています。去年の今頃なら「好きなことそろそろしてもいいころ」を素直な気持ちで受け止められていたと思います。でも今は、あのころからは想像もつかない形で「そろそろ・ […]