煮込みゐるカレーの背筋がぴんとたつガラムマサラのこのひと振りに 竹浦道子

カレーに限らず、ひと振り入れるか入れないかで全く味が変わることってありますね。どこかぼやっとしていた味がピシッと決まる瞬間。擬人化そのものはよくある手法だけど、カレーの擬人化というのは斬新。カレーを詠んだ中でも特に好きな一首。

 

カレーの日ということで選んだのだけど、まるで味のぼやけたカレーみたいな今の自分は、手っ取り早くひと振りでなんとかしてくれるガラムマサラ的なものを求めて右往左往しちゃってるかもと思わされたりして。

 

背筋をぴんと伸ばさなきゃ。