一休宗純禅師といえば、あの頓知で有名な一休さん。実際の一休さんは、アニメと違いずいぶん風変りで皮肉屋だったというのはよく知られているところです。正月のおめでたいムードの中、杖の先に髑髏をつけて「ご用心」と歩 […]
「今日の短歌」の記事一覧(17 / 42ページ目)
【今日の短歌】転調をくりかえしつつ生活は譜面に眠るまだ見ぬ音符 (伊波真人)
ここでいう転調とは、大なり小なり何かしらの転機や節目のことなのだろうけど、巧い表現だなぁと思います。自分の人生を音楽に例えてみるとどうなんでしょうね。どのジャンルにも属さないような変わった曲調とリズム。しか […]
【今日の短歌】一とせの暦を奥にまきよせてのこる日数のかずぞすくなき (藤原知家)
一とせの暦を奥にまきよせてのこる日数のかずぞすくなき 藤原知家 一年の暦を奥へと巻き寄せていけば、残り日数がいよいよ少なくなってきたことを実感する 昔は今でいうカレンダー的なものは巻物だったか […]
【今日の短歌】くれてゆく年の道さへみゆるかとおもふてばかりにてる月夜かな (樋口一葉)
暮れが近づくにつれて今年最後の〇〇が増えてきますが、今日は今年最後の満月・・・ではなく十六夜。昨日のコールドムーンは雲に邪魔されていたけど、今日の空には遮る雲もなく煌々とした月が浮かんでいます。一葉が見た月 […]
【今日の短歌】白湯気のなかの豆腐をすくふとき豆腐か湯気かふふとわらへり (小島ゆかり)
ほんわかした湯気に包まれた湯豆腐が思い浮かぶんだけど、それはただの勝手なイメージ。湯豆腐じゃなくても豆腐の入った鍋料理はいくらでもなるし、別に鍋料理じゃなくても例えば味噌汁にある豆腐を掬っているかもしれない […]
【今日の短歌】柿の実が柿の甘さに辿り着く時間(とき)の豊かさよ日当たりながら (武下奈々子)
今日は柿の日。先ほどニュース番組を観ていたら、正岡子規の「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」に由来すると解説されていました。あの有名な俳句は、子規が旅先の奈良で詠んだものですが、その旅行の出発日が1895年の10 […]
【今日の短歌】先まくりいま二夜をば満てずしてくまなきものは長月の月 (藤原俊成)
先まくりいま二夜をば満てずしてくまなきものは長月の月 藤原俊成 (満月にはまだ)先で、二晩を残し満ちてはいないが隈なく照らされているのは長月の月である 長月とは旧暦の9月のことであり、「二夜を […]
【今日の短歌】タマネギは芯からだめになってゆく取りのぞけない場所から腐る (天野慶)
ウチで育てていた玉ねぎ。今年はあまり出来がよくありませんでした。芯が硬くなっているのがあったり、外見からはわからなくても切り分けてみると傷んでいることが度々あって。お裾分けするわけにもいかないので、傷んでい […]
【今日の短歌】月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月 (詠み人知らず)
月月に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月 詠み人知らず 月ごとに月を見ており月を見る機会は多いが、月を見るというならこの月の月だろう。 旧暦では8/15が中秋の名月であり、この月とはどの月 […]
【今日の短歌】緑濃き曼珠沙華の葉に屈まりてどこにも往かぬ人も旅人 (伊藤一彦)
明日から彼岸の入り。真っ赤な曼珠沙華が目を引くようになりました。「葉見ず花見ず」の別名がある曼珠沙華。葉が生えるのは花が咲き終わってからで、花が咲くこの時期に葉を見ることはできません。 コロナ […]