新緑のまぶしさに心躍らせているはずが、早くも梅雨の走りかというようなぐずついた天気が続いています。ただ、月形半平太の台詞「春雨じゃ濡れて行こう」にあるように、春の雨はしとしとと柔らかいです。雨ならば春に降る […]
「今日の短歌」の記事一覧(16 / 42ページ目)
【今日の短歌】しのびよる闇に背を向けかき混ぜたメンコの極彩色こそ未来 (笹公人)
「Always三丁目の夕日」出てくるあのノスタルジー。「クレヨンしんちゃん モーレツオトナ帝国の逆襲」に出てくる敵役・イエスタディ・ワンスモアが理想とする昭和感万歳のレトロな世界観。「しのびよる闇」とは、夕 […]
【今日の短歌】いかにせむ都の春も惜しけれどなれし東の花やちるらん (熊野御前)
平清盛の三男・平宗盛に見初められ愛妾となった熊野御前。 「老いぬればさらぬ別れのありといへばいよいよ見まくほしき君かな」 と、古事までも思い出での、涙ながら書き留む。 「老いぬればさらぬ別れのありといへばい […]
【今日の短歌】チューリップを幾百種類咲かしめて朝明るき公園の道 (細川謙三)
満開のチューリップ🌷に癒されて。 チューリップは種類が多く、色も形も多種多様だと知っていても、たくさん植えられている場所に行けばこんなのもあるんだと発見があります。そういえば、幼少期にはお花 […]
【今日の短歌】花散らふこの向つ峰の乎那の峰の州につくまで君が齢もがも (作者未詳)
花散らふこの向つ峰(お)の乎那(おな)の峰の州(ひじ)につくまで君が齢(よ)もがも 作者未詳 花の散っている向こうにある乎那の峰が風化し、やがて州となって湖に浸かるほどに、あなたにはどうか長く生きていてほしい。 万葉集 […]
【今日の短歌】パンセパンセパン屋のパンセ にんげんはアンパンをかじる葦である (杉崎恒夫)
「人間は考える葦である」は、パスカルの遺稿集「パンセ」の中にある有名な言葉。パンセって、フランス語では「考え」とか「思考」とかそういった意味もあり、パンパンパン・・・とただ韻を踏んでいるわけではないというの […]
【今日の短歌】雨降れば色去りやすき花桜薄き心も我思はなくに (紀貫之)
雨降れば色去りやすき花桜薄き心も我思はなくに 紀貫之 雨が降れば色が抜け去ってしまう桜花みたいな、そのような薄い心で私はあなたを想っているのではないのです。 雨に打たれて色褪せてしまう桜花を見 […]
【今日の短歌】冬と春まじわりあって少しずつ暮らしの中で捨ててゆく紙 (阿波野巧也)
新年度に向けていろいろ整理する時期ですからね。新生活に向けての広告とかも増えてくるし。データ化が進んではいるとはいえ、紙を捨てることが多くなります。 書類関係は、要るもの要らないものと選り分け […]
【今日の短歌】「福寿草まだ出ませんね」「そうですね事情は特に聞いてませんが」 (大下一真)
早咲きの梅がもう咲き初めていて、今年は桜の開花も早まりそうだと先日のニュースでやっていました。早かろうが遅かろうが、時期になればちゃんと咲いてくれて季節の到来を告げてくれる花々。例年と比べて早いとか遅いとか […]
【今日の短歌】感情の置き場所だけは奪われぬ言葉はずっとずっと一緒だ (東直子)
短歌をやっていて良かった、SNSで発信して良かったと思う一番の理由がまさにこれ。 少し乱暴な言い方をすれば、言語化すれば辛いことや悲しいこと、しんどいことも“ネタ”になるという強み。もちろん配 […]