花見にと群れつつ人の来るのみぞあたら桜のとがにはありける 西行 (美しさゆえに) 花見に人が押し寄せてくるのが、桜の罪なところである 「花見にと群れつつ人の来る」ことは、ゆったりと桜を楽しめないという他にも […]
「2021年3月」の記事一覧
【今日の短歌】山蕗のまだやはいうちを摘みとつてうれしいこんなに指がよごれて (谷とも子)
蕗って「やはいうち」がしっとりして美味しいんですよね。今のうちにと思って、畑の脇に自生している蕗を使って、蕗ご飯や蕗の煮物、蕗の葉味噌を作ったりしています。毎年恒例の春の味覚です。 蕗は灰汁が […]
【今日の短歌】悲しみのほむら燃ゆると思ふまで色たちてくるかたかごの花 (岡野弘彦)
「悲しみのほむら燃ゆる」方へと「色立つ」と考えれば、この場合の「色たちてくる」は、濃くなるのではなくその逆のような気がするんです。カタクリの花が大好きで、毎年のようにその可憐な姿をレンズに収めているのですが […]
【今日の短歌】今年より春しりそむる桜花ちるといふことは習はざらなん (紀貫之)
今年より春しりそむる桜花ちるといふことは習はざらなん 紀貫之 今年より春を知った(今年に花を咲かせた)桜花よ。他の花々がそうであっても散るいうことは習わないでほしいものだ。 地方によってはソメ […]
【一口日記】東日本大震災から10年
名古屋のデパートで買い物をいた私は、ちょうどエスカレーターに乗ろうとしていたときだった。突然グラッときたかと思うと、左右にスライドするように大きく揺れ出した。立ち止まって揺れが収まるのを待つ。そのうち店のほうから、エスカ […]
【今日の短歌】菜種梅雨やさしき言葉持つ国を歩む一人のスローモーション (俵万智)
この記事を書いている今日は、雨が降ったり止んだりのどんよりとした天気。しばらくはすっきりしない天候が続きそうです。 「菜種梅雨」とは菜の花の時期に降り続く雨をさす言葉ですが、そろそろそんな時期にさしかかって […]
【今日の短歌】いいんだよライブで歌手がまちがえてそれを愛してしまった耳よ (山階基)
私も同じ。楽しませようとしてくれるのなら、まちがえようがなんだろうが「いいんだよ」ってなるから、共感でしかないですわ。 「ライブは生もの」だしね。そういうのもひっくるめてのライブであり醍醐味。 […]