茗荷ふたつに切り分けたときの形がね、横に広がっている自分の耳と重なるんですよ。・・・というわけで、立ち耳の持ち主としては見逃せない一首。おかげで、茗荷を切るときには決まってこの短歌が脳裏に浮かびます。そして […]
「好きな短歌」タグの記事一覧(6 / 13ページ目)
【今日の短歌】東京はエレベーターでも電車でも横目でモノを見る人の街 (カン・ハンナ)
掲出歌と同じような趣旨が書かれているコラムを見つけました。マイケル・プロンコ氏の「「チラ見」と「横目」で東京はもっと楽しい」という記事です。 西欧人の私は、なんでも正面から見ることに慣れていた […]
【今日の短歌】きりわけしマンゴー皿にひしめきてわが体内に現れし手よ (江戸雪)
妹の旦那さんの実家からのお中元。妹が持ってきてくれたやつを、昨日みんなでいただきました。美味しいよね、マンゴー。・・・というわけで、マンゴーといえばの一首。 まず「わが体内に現れし手よ」って、 […]
【今日の短歌】鬱の字一画ごとに摘まみ抜き息吹きかけて飛ばしてみたし (遠藤由季)
字面だけを見るとね。手の平に乗せてシャボン玉を吹くように・・・、あるいはロウソクを勢いよくを吹き消すように・・・。フッと息を吹きかければ、分解してどこかへ飛んで行ってしまいそうなそんな気もしますね。彡(さん)があるからか […]
【今日の短歌】すれちがつた今の女が眼の前で血まみれになる白昼の幻想 (夢野久作)
顔見知りで深い怨恨があったのか、それともただ通りすがっただけなのかなのか。「すれちがつた今の女」と主体との関係性によって、猟奇的な意味合いがまた変わってきますね。何があったん⁈ と思わず問いたくなる一首。 […]
【今日の短歌】サルビアに埋もれた如雨露 二番目に好きな人へと君は変われり (吉川宏志)
調べてみると、サルビアの花言葉は「尊敬」「知恵」「良い家庭」「家族愛」であり、赤のサルビアは「燃える思い」なのだそう。 花言葉から深読みすれば、その如雨露で情熱の赴くまま愛情を注ぎ続け、想いは […]
【今日の短歌】騙されたとおもっていっぺん騙されて新潮文庫の紐は甘いよ (西村曜)
なぜ「新潮文庫」なのだろう。最初のこの疑問から、本についている「スピン」と呼ばれるあの紐は、現代では新潮文庫の本にしかついていないことを知りました。 そしてもうひとつ知ったことといえば、「天ア […]
【今日の短歌】いくら書いても消せない記憶の日があるの雨にも陽にもかがやきながら (江戸雪)
心理学では「セルフコンセプトリカバリー」といいますが、失恋から立ち直るのは自分の感情を紙に書き出すのがいいそうです。そのときの状況、なぜそうなってしまったのか、そのときどう感じたのか・・・etc。 &nbs […]
【今日の短歌】リニアモーターカーの飛び込み第一号狙ってその朝までは生きろ (穂村弘)
27年に開通予定のリニアモーターカー。以前から言われていたことですが、予定通り開通するのはやはり困難みたいですね。リニア関連のニュースを目にする度に掲出歌を思い出し、何年後のことになるだろうとつい考えてしま […]