【今日の短歌】つよすぎる西日を浴びてポケットというポケットに鍵を探す手　(岡野大嗣)

鍵を見失って「あれっ、ない!!」と探すたびに、友人から「なんで決まった場所に入れておかないの」と呆れられていた私。そう、洋服のポケットというポケットをまさぐって、鞄のポケットというポケットをまさぐって･･･。

まして職場のカードキーとか、ロッカーキーといった仕事関係の鍵が「あれっ、ない!!」となったときの焦燥感や絶望感たるや･･･。今ではさすがに指定の場所を決めて、そこに戻すようにはしているんですけど、どうかすると「あれ、どこいった⁈」ってこともたま～にね。

なので、この気持ちよくわかります。

何年か前のことなんだけど、病院の会計を済ませて帰ろうと思ったら車の鍵がないことに気づいて･･･。病院内はもちろん、駐車場も必死なって探してもなかなか見つからなかったんです。

それがまさに「つよすぎる西日」の時間帯で、捜しているうちに日もどんどん暮れていき･･･。このまま見つからなかったらいよいよJAFを呼ぶしかないかぁ･･･。そう諦めかけたときに見つかったんだけど、そんなことがあってから免許証の入ったケースに合鍵も入れておくようになりました。

「つよすぎる西日」を浴びていられるのはそう長くはなく、そこからは一気に暗くなっていく時間帯。そんなときはさらに焦りますね。

岡野大嗣書肆侃侃房 2019年10月10日