字面だけを見るとね。手の平に乗せてシャボン玉を吹くように・・・、あるいはロウソクを勢いよくを吹き消すように・・・。フッと息を吹きかければ、分解してどこかへ飛んで行ってしまいそうなそんな気もしますね。彡(さん)があるからか […]
「今日の短歌」の記事一覧(30 / 46ページ目)
【今日の短歌】すれちがつた今の女が眼の前で血まみれになる白昼の幻想 (夢野久作)
顔見知りで深い怨恨があったのか、それともただ通りすがっただけなのかなのか。「すれちがつた今の女」と主体との関係性によって、猟奇的な意味合いがまた変わってきますね。何があったん⁈ と思わず問いたくなる一首。 […]
【今日の短歌】あぢさゐの濃きは淡きにたぐへつつ死へ一すぢの過密花あはれ (岡井隆)
最盛期をとうに過ぎたご近所の紫陽花は、色褪せながらゆっくりと確実に枯れてゆきます。花の濃淡を見比べつつ、紫陽花も人間と同じように「あの人は私よりもあんなに若くて綺麗」「あの人老けたなぁ」なんてやっているのか […]
【今日の短歌】サルビアに埋もれた如雨露 二番目に好きな人へと君は変われり (吉川宏志)
調べてみると、サルビアの花言葉は「尊敬」「知恵」「良い家庭」「家族愛」であり、赤のサルビアは「燃える思い」なのだそう。 花言葉から深読みすれば、その如雨露で情熱の赴くまま愛情を注ぎ続け、想いは […]
【今日の短歌】騙されたとおもっていっぺん騙されて新潮文庫の紐は甘いよ (西村曜)
なぜ「新潮文庫」なのだろう。最初のこの疑問から、本についている「スピン」と呼ばれるあの紐は、現代では新潮文庫の本にしかついていないことを知りました。 そしてもうひとつ知ったことといえば、「天ア […]
【今日の短歌】いくら書いても消せない記憶の日があるの雨にも陽にもかがやきながら (江戸雪)
心理学では「セルフコンセプトリカバリー」といいますが、失恋から立ち直るのは自分の感情を紙に書き出すのがいいそうです。そのときの状況、なぜそうなってしまったのか、そのときどう感じたのか・・・etc。 &nbs […]
【今日の短歌】リニアモーターカーの飛び込み第一号狙ってその朝までは生きろ (穂村弘)
27年に開通予定のリニアモーターカー。以前から言われていたことですが、予定通り開通するのはやはり困難みたいですね。リニア関連のニュースを目にする度に掲出歌を思い出し、何年後のことになるだろうとつい考えてしま […]
【今日の短歌】通院は二度で終わってアルベルト・アインシュタイン戦争の途中 (工藤吉生)
「未来」の2017年6月号に掲載された、「歯医者で読むアインシュタイン」という連作の一首。 伝記漫画「アインシュタイン」読んで待つ 赤子にアルベルトと名がついた 工藤吉生 歯医者の待合室で治療 […]
【今日の短歌】九つの人九つの場をしめてベースボールの始まらんとす (正岡子規)
打者、走者、四球・・・といった言葉の生みの親であり、無類の野球好きで知られる正岡子規の歌。・・・というわけで、プロ野球が開幕しましたね。待ちに待ったという方も多いのではないでしょうか。 野球は […]