西瓜に塩を振らぬ一族の中にいて、嫁の立場である主体がそのことにどのような思いを抱いているのか。一切書かれていないその隠されたメッセージを汲み取ることで、いくらでも物語ができそうです。物語はあくまでも憶測や妄 […]
「2023年7月」の記事一覧
【今日の短歌】会えぬものばかり愛した眼球の終のすみかであれアンタレス (佐藤弓生)
夏の夜空を眺めれば、まずはわかりやすい夏の大三角形と蠍座を見つけるのですが、蠍座のちょうど心臓部に赤みがかった神秘的な星があります。「サソリの心臓」とも呼ばれる赤色超巨星のアンタレスです。 大 […]
【今日の短歌】言葉から言葉つむがずテーブルにアボカドの種芽吹くのを待つ (俵万智)
マンゴーの種を育ててみたら、根っこがちょろっと出てきました。SNSなどを通じて、俵万智さんがアボカドを種から育てているのを知っていて、マンゴーの種を育ててみようと思ったきっかけのひとつになって […]
【今日の短歌】すきまなくしげれる蓮の葉の池にぬきいでて立ちひらく蓮の花 (岡麓)
岡崎市・伊賀八幡宮にて。 葉の影にひっそりと鎮座していたり、葉からすくっとぬきいでて立ちひらいていたり。それぞれに個性はあれど、どの花も葉に隠れている泥水のことなんて微塵も感じさせないほどの優 […]
【今日の短歌】牽牛(ひこほし)の思ひますらむこころより見るわれ苦し夜のふけゆけば (湯原王)
七夕ですね。こちらは先ほどから雨が降り出してきて、残念ながら天の川を見るのは難しそうです。雲がかってはいたものの、日中は太陽が顔を出してくれていたんですけどね。七夕の夜って、なぜかすっきりと晴れないことが多 […]
【今日の短歌】半夏生 わたくしは今日頭上より雨かんむりをしづかにはづす (永井陽子)
「チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな」 「ハンゲ(半夏生)は待つな」は、半夏(カラスビシャク)が生える頃の雨は大降りになりやすいので、それまでに田植えなどは終わらせておいた方がい […]