恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽してよ長くと思はば 大伴坂上郎女 恋焦がれようやく逢えたときぐらいはせめて愛の言葉をかけてください。長く関係を続けようと思うのなら。 3月は別れの季節。この春か […]
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【今日の短歌】玉に貫く楝(あふち)を宅に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも (大伴書持)
玉に貫く楝(あふち)を宅に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも 大伴書持 薬玉にする楝(あふち)を庭に植えたならば、ほととぎすはこの地を離れることもなくやって来るのだろうか 楝(あふち)とは栴檀( […]
【今日の短歌】花散らふこの向つ峰の乎那の峰の州につくまで君が齢もがも (作者未詳)
花散らふこの向つ峰(お)の乎那(おな)の峰の州(ひじ)につくまで君が齢(よ)もがも 作者未詳 花の散っている向こうにある乎那の峰が風化し、やがて州となって湖に浸かるほどに、あなたにはどうか長く生きていてほしい。 万葉集 […]
【今日の短歌】このゆふべ降り来る雨は彦星の早漕ぐ船の櫂の散沫かも (詠み人知らず)
このゆふべ降り来る雨は彦星の早漕ぐ船の櫂の散沫かも 七夕の今日に降る雨は、彦星が急ぎ漕く゛船の櫂があげる飛沫であろうか 七夕の日に降る雨を「洒(催)涙雨」といいますが、さっきまで雨が降っていま […]
【今日の短歌】天雲に近く光りて鳴る神の見れば畏し見ねば悲しも (詠み人知らず)
今朝は雷雨でした。この地方、今週はなんだか雷が多いです。夜ともなればそれこそフラッシュのように稲光が空を照らし、ピカッと光るその瞬間は畏しくあり、時にハッとするほど神秘的で美しくもあります。 […]
【万葉集】石麻呂よ、鰻でも捕って食べたらどうだい
「土用の丑の日」ということで、万葉集からこんな和歌。 石麻呂(いしまろ)に我れ物申す夏痩せによしといふものぞ鰻(むなぎ)捕りめせ 大伴家持 石麻呂に言いたいことがあるんだかね。 夏痩せには鰻が […]