8月も最後ということで、ここらでめっちゃ夏っぽいというか猛暑を感じる一首を。まさに今年の夏はこんな感じだったなぁと思って。

 

リモートで会話したりとかはあっても、プライベートで人と会う約束なんてほぼなかったし。さすがに炎天下にしようとは思わなかったけど、約束がない代わりにぶらっとウォーキングに出ることが多くなったし。日傘も帽子もかぶらずに。

 

約束もなく、夏らしいことはほとんどできなかった夏。仕事以外はほとんど家で過ごしていましたからね。でもまぁ、ちょこちょこ楽しみを見つけながら、それなりになんとかやっています。

 

暑い日はこれからも続くと思うけど、気温に関係なく「炎天下」という言葉はそぐわなくなるよね、9月になると。そうやって秋になっていくんですね。

 

 

掲出歌は、「日傘をささず帽子をかぶらずに」と破調になっているところに、自虐めいた主体の意志を感じます。これね、少し強引かもしれませんが「日傘をささず帽子をかぶらずに行く炎天下」とやったら、俳句としても成立すると思うんです。

 

「約束はひとつもなくて」があることによって短歌なんだけど、結果的に「炎天下」が俳句でいうところの季語のような役割を果たしている・・・。そんな不思議な一首のような気がします。