瀬をはやみ岩にせかかる瀧川のわれても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院 川の瀬の急流が、岩にせき止められて二手に別れながら再びひとつになるように、再びあなたとお逢いしたいと思います。 二手に別れた流 […]
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【今日の短歌】梅の実は緑の中に色わきて紅にほふさみだれのころ (松平定信)
梅の実は緑の中に色わきて紅にほふさみだれのころ 松平定信 梅の実は緑の葉の中に紛れるようにしてあり、それがだんだんと紅に色づいて香り立つのは五月雨のころである 今日は七十二候の第27候「梅子黄 […]
【今日の短歌】コピー機を腑分けしてゐる一枚の詰まりし紙を探しあぐねて (門脇篤史)
ここ東海地方でも梅雨入り坊やがお通りなさったようで、いよいよ湿気との戦いがはじまります。“髪”が湿気でうねったり広がったりというのもありますが、“紙”もまた湿気を含んで紙詰まりしやすくなりますね。 &nbs […]
【今日の短歌】昨日なし明日またしらぬ人はただ今日のうちこそ命なりけれ (今川義元)
生まれも育ちも東三河(愛知県東部)の私は、今も東三河で暮らしています。今川義元公といえば、かつてここ東三河を支配下にしていた人物。 尾張(名古屋)を治めていた織田信長の父・織田信秀が三河を侵略 […]
【今日の短歌】人間50年 下天の夢をくらぶれば夢幻の如くなりこの度生をうけ滅せぬもののあるべきか
昨日のことですが、仕事をしていたらどこからともなく「人生早送り」という声が聞こえてきました。もう6月だなんてあっという間という話の流れからみたいですが、そんな風に錯覚してしまうほど、月日というのは瞬く間に過 […]
【今日の短歌】柔肌の熱き血潮に触れもみで寂しからずや道を説く君 (与謝野晶子)
本日は、与謝野晶子の命日(白櫻忌)。毎年、大阪府堺市にある覚応寺で法要が行われます。かつての覚応寺住職・河野鉄南が、晶子と後の伴侶となる与謝野鉄幹と引き合わせました。晶子にとって鉄南は、与謝野鉄幹と出会う前 […]
【今日の短歌】南極に宇宙に渋谷駅前にわたしはきみをひとりにしない (岡本真帆)
「南極」はタロジロをはじめ南極観測隊に同行した南極観測樺太犬、「宇宙」は初代のライカを筆頭とする宇宙犬、「渋谷駅前」は忠犬ハチ公。 南極観測樺太犬や宇宙犬に至っては、人間の都合で駆り出されて危 […]
【今日の短歌】玉に貫く楝(あふち)を宅に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも (大伴書持)
玉に貫く楝(あふち)を宅に植ゑたらば山霍公鳥離れず来むかも 大伴書持 薬玉にする楝(あふち)を庭に植えたならば、ほととぎすはこの地を離れることもなくやって来るのだろうか 楝(あふち)とは栴檀( […]
【今日の短歌】ショッピングモールの中の駄菓子屋は親切な郷愁でおなじみ (松木秀)
デックス東京ビーチにある台場一丁目商店街にて。 最近では駄菓子屋さんも少なくって、駄菓子といえばショッピングモールとかの一角にコーナーが設けられているのをたまに見かけます。 先日立ち寄った台場 […]
【今日の短歌】茶にまさる物なしといふは我ならず声そろへ言ふわが舌わが喉 (窪田空穂)
緑茶をこよなく愛する歌人といえば窪田空穂。私はというと、ティータイムにいろんな茶葉やフレーバーを試すのが最近のマイブーム。なので真逆といえばそうなのですが、もちろん緑茶も大好きです。 上手に入 […]