花の香を風のたよりにたぐへてぞ鶯さそふしるべにはやる 紀友則 (梅の)花の香を風の便りに添わせて、鶯を誘い出す案内役としよう。 早咲きの梅がぽつぽつと咲き出しています。梅が咲くようになるといよ […]
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【今日の短歌】青春の鬼に再び守らるる禁獄の身となるよしもがな (与謝野晶子)
青春の鬼に再び守らるる禁獄の身となるよしもがな 与謝野晶子 子供のように無邪気なだけではいられず、大人ほど自由が利かない思春期。守られているということでもあるけど、まるで禁獄のようだと、鬼に見 […]
【今日の短歌】煮込みゐるカレーの背筋がぴんとたつガラムマサラのこのひと振りに (竹浦道子)
煮込みゐるカレーの背筋がぴんとたつガラムマサラのこのひと振りに 竹浦道子 カレーに限らず、ひと振り入れるか入れないかで全く味が変わることってありますね。どこかぼやっとしていた味がピシッと決まる瞬間。擬人化そ […]
【今日の短歌】目覚めたら息まっしろで、これはもう、ほんかくてきよ、ほんかくてき (穂村弘)
今日から大寒。「冬はつとめて」つまり早朝がいいとも言われていますが、明け方はとにかく冷え込みますね。寒いの苦手(;^ω^) ここらは温暖な地方なので、「目覚めたら息真っ白」とまではいってないの […]
【今日の短歌】真中の小さき黄色のさかづきに甘き香もれる水仙の花 (木下利玄)
冬になると、我が家の周辺にもぽつぽつと水仙の花が咲きます。正月花にすると縁起がいいとされているのでよく用いていて、花の少ないこの時期に重宝しています。先日、正月の集まりをやっとやることができたのですが、その […]
【今日の短歌】白き餅われは呑み込む愛染も私ならずと今しおもはむ (斎藤茂吉)
白き餅われは呑み込む愛染も私ならずと今しおもはむ 白い餅を私は呑み込んでおり、執着もなければ私ではないとたった今この瞬間も口にしている 年末になると年代物の餅つき機でお餅をつくのが恒例だけど、 […]
【今日の短歌】時過ぎて色の褪せたるもみぢ葉のそのありのまま水面に映る (来嶋靖生)
そろそろ紅葉シーズンも終わりですね。 今年は京都などに紅葉狩りに行くことができましたが、毎年何処へ行っても境内すべてが綺麗に色づいているなんてことはなく、遠目では綺麗に見えても近づいてよくよく […]
【今日の短歌】わが国のたちなほり来し年々にあけぼのすぎの木はのびにけり (昭和天皇)
あけぼのすぎ(曙杉)とは、メタセコイアの和名。落葉樹であるこれまで採掘されてきたセコイアやヌマスギだと思われていた植物の化石が、実はそれらとは違う植物だということがわかり、”後の”や” […]
【今日の短歌】奥山のいはがきもみぢちりぬべし てる日の光みる時なくて (藤原関雄)
紅葉や「みかえり阿弥陀」で有名な、京都にある永観堂禅林寺へ足を運んできました。 藤原関雄は平安初期の貴族であり文人。「文徳実録」には、藤原関雄の人となりを「性閑退を好み、常に東山の旧居に在り。林泉を耽愛す。 […]