今年は、「美しく青きドナウ」「ウィーンの森の物語」「皇帝円舞曲」などを手掛け、“ワルツの王” とも称されるヨハン・シュトラウス2世の生誕200周年。これを記念して、ウィーンではムジークフェライン、コンツェル […]
「2025年5月」の記事一覧
【今日の短歌】むらさきと白と菖蒲は池に居ぬこころ解けたるまじらひもせで (与謝野晶子)
むらさきと白と菖蒲は池に居ぬこころ解けたるまじらひもせで 与謝野晶子 むらさきに白、菖蒲は池にいながら、心を解いて交わるわけでもなく。 「こころ解けたるまじらひもせで」は、人と人との間にある“ […]
【今日の短歌】はなびらの迷路のなかを彷徨へる薔薇苑の蟻想ふ昼すぎ(大塚寅彦)
先日は、掲出歌とおなじように薔薇苑に行ってきました。色とりどりの薔薇が幾重にも咲き誇って、まさに「はなびらの迷路」という表現がぴったりの場所。花のトンネル、曲がりくねる小径、そこを歩く人々の姿。薔薇を目の前 […]
【今日の短歌】とほき日のわれらの時間を奪ひにしナーシャ・ジベリの奇術羨しゑ(門脇篤史)
ナーシャ・ジベリ(Nasir Gebelli)は、主にスクウェア(現スクウェア・エニックス)のゲーム開発者として知られ、特に「ファイナルファンタジー」シリーズ、「ハイウェイスター」などのプログラマーとして有 […]
【今日の短歌】五月雨にワイシャツ透けて青白い痩軀のきみよ禽の眼をして(楠誓英)
雨で濡れたワイシャツが透けて浮かび上がった青白い痩せた体と、猛禽類のような冷たく鋭い眼。そんな鮮烈なビジュアルで真っ先に思い浮かんだのは、TikTokなどで見かける、AIが生み出した絶世の美男・美女。透ける […]
【今日の短歌】ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞのこれる(後徳大寺左大臣)
ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞのこれる 後徳大寺左大臣 ほととぎすの鳴くほうを眺めてみれば、ただ有明の月が残されているだけである。 ここらでも、数日前からホトトギスの鳴き声が聞こ […]
【今日の短歌】だれの真似かわからないけどコロッケの顔よく動く夜のめでたさ(小坂井大輔)
「見たまま」「感じたまま」をそのまま差し出しているようで、ただ明るいだけじゃなく、不安や虚無なんかに包まれていた夜だったんじゃないかなと思うんです。 なんとなくつけたテレビに映っていたバラエテ […]
【今日の短歌】銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも(山上憶良)
銀(しろがね)も金(くがね)も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも 山上憶良 銀も金も宝石もいかほどのものか。どんな優れた宝であろうが、子という宝には及ばない。 「子どもは宝」という言葉はすご […]