南天の実が象徴するのは、生命力や鮮やかな色の持続です。今年の正月花は、鮮やかな赤い実がひときわ目を引く南天と千両を中心に飾り付けました。その赤い実たちは、年の初めにふさわしい明るさと生命力を感じさせます。 […]
「今日の短歌」の記事一覧
【今日の短歌】はつ雪と同じ目線で落ちてゆくGoogleマップを拡大させれば (toron*)
今日は特に冷え込みが厳しく、こちらの地方でも雪がちらつきました。ほんの一瞬で止んでしまいましたが、私にとっては「はつ雪」です。 掲出歌について思いを巡らせると、「はつ雪」と「Googleマップ […]
【今日の短歌】南無釈迦じゃ娑婆じゃ地獄じゃ苦じゃ楽じゃどうじゃこうじゃというが愚かじゃ (一休宗純)
一休宗純といえば、形式や伝統にとらわれず、しばしば挑発的で自由な思索を重んじた僧侶として知られています。「南無釈迦じゃ」「娑婆じゃ地獄じゃ」と宗教や世間の概念を羅列しつつ、それらが人間の解釈や議論の枠組みを […]
【今日の短歌】人間がつまづく石をやすやすと越えてゆく蟻の長き一列 (阿部正路)
「えっ、この量を1人でやるの?」と圧倒される経験は、社会人になってから何度もありました。しかし、何とか手を動かし続けていくと、あれだけ膨大に思えた仕事も少しずつ減っていき、いつの間にか終わっている。そんな経 […]
【今日の短歌】長き夜の遠の眠りの皆目覚め波乗り船の音の良きかな (作者不詳)
長き夜の遠の眠りの皆目覚め波乗り船の音の良きかな なかきよのとおのねふりのみなめさめなみのりふねの おとのよきかな 長い夜が過ぎ、深い眠りから皆が目を覚ます。波乗り船の音が心地よく響いてくるか […]
【今日の短歌】網戸にはときおり欅の影ゆれて目詰まりしやすい光があった (永田紅)
年末に向けて、少しずつ早めに大掃除を進めているつもりですが、あれもこれもと手を付けているうちに、忙しさの中で時間があっという間に過ぎていきます。特に網戸や窓の掃除は、光の加減によって汚れの見え方が変わるので […]
【今日の短歌】「どの道を選んでも悔いは残ります」さざんか冬の入口に咲く (大下一真)
どんな選択をしても、すべてに満足することは難しいものです。 それでも、「人間万事、塞翁が馬」「禍福は糾える縄のごとし」ということわざがあるように、今感じている後悔が、実は未来の自分を形成する大 […]
【今日の短歌】皸といふ皸にワセリン塗りこめて立ち直りゆくものか冬の夜 (柏原千惠子)
厨房で働いていた頃、手荒れに悩まされていました。いくらクリームを塗っても、手のひらや指先は常にひび割れ、乾燥しては痛みが走る日々。皮膚の表面のバリアがボロボロになっているところに、次から次へと洗剤などの刺激 […]
【今日の短歌】わたしたち夏から冬がすぐ来ても曇天を今日の服で飾って (柳原恵津子)
今年の季節の移り変わりは、まるで駆け足で進む物語のように感じられました。猛暑の日々が長く続いたかと思えば、急な気温差が追い打ちをかけ、秋らしい穏やかな気候を十分に楽しむ間もなく、気がつけば冬の入り口に立って […]
【今日の短歌】えんぺらを抜き墨袋ぬき軟骨をぬきてなめらかな空洞とせり (花山多佳子)
あれっ⁈と思うのは、抜くとすればゲソの部分じゃない?ということ。イカを捌く手順としては、えんぺらよりもまずはゲソの部分のはず。ゲソの部分を外して、墨袋と軟骨を抜いて、なめらかな空洞にするのがセオリー。第一、 […]