若葉が芽吹き、鮮やかな葉の黄緑がだんだんと深まってくると小さな実をつけ、やがて葉が次々と散っていくのと対照的に実は大き気づきくなって朱色に色づいていきます。そして秋が深まる頃、葉を落とした柿の木に一つだけ残 […]
「2024年」の記事一覧
【今日の短歌】遠い未来に必ず訣れがあることを疑わずされど日々に思わず (久々湊盈子)
「わかれ」と一口にいっても、「別」「分」「岐」など、シチュエーションによってふさわしい漢字を使い分ける必要があります。例えば、「別れる」は人と人が離れることや、さよならをすることを指し、感情的なつながりが断 […]
【今日の短歌】私にも優しいあの子の完璧なポニーテールがただしく揺れる (三浦なつ)
よく通る明るい声で見本のような挨拶をし、誰に対しても同じテンションで感じよく接する彼女は、ポニーテールがトレードマーク。「ポニーテールがただしく揺れる」にビビッときたのは、まさしく彼女のことを思い浮かべたか […]
【今日の短歌】夜色の缶をひらいてうっとりとひもといてゆく月の巻物 (木下龍也)
夜の世界が広がるようなイメージや、月の神秘的な雰囲気を感じさせる美しい韻律。これはヨックモックの「シガール」というお菓子を詠んだもので、ヨックモックデジタルギャラリーに掲載されている短歌です。 […]
【今日の短歌】洗剤の香りの歌をつぶやけば「香害」についてリプライがくる (俵万智)
日常の一コマだったり、少し肩の力を抜きたかっただけだったり。そういった何気ない投稿に対してのこの手の反応、SNSではよく見かけます。洗剤の香りについてつぶやいただけなのに、「香害」についてのリ […]
【今日の短歌】木犀の香る木かげに立ち止まりパセティックな樹とひとのつぶやく (山田富士郎)
英語のスラングとしての「pathetic」には、軽蔑や侮辱のニュアンスが含まれています。「みじめな」や「情けない」といった否定的な意味で使われることが多いため、「パセティックな樹」という表現にも、単なる哀感 […]
【今日の短歌】あおむけの断頭台でマリーマリー鳩が飛び立つのを見ましたか (山口綴り)
マリー・アントワネットは、オーストリアのハプスブルク家の11女に生まれ、フランス国王ルイ16世の王妃として知られています。彼女は、フランス王室と貴族社会を象徴する人物となりましたが、激化するフランス革命によ […]
【今日の短歌】一斉にマロン関連商品の出回りてひとの死にやすき秋 (染野太朗)
実りの秋が訪れ、栗や芋の風味が広がる季節になりました。 ショーケースやお菓子売り場を覗けば、栗や芋を使った商品はもちろん、ハロウィンを意識した限定スイーツが並んでおり、季節の移り変わりを味覚でも感じることが […]
【今日の短歌】日常の事は一生を豊かにす茄子煮が上手く出来たことなど (高野公彦)
時期的にそうなりがちなのですが、今の野菜は例年に増して繊維が硬いような気がします。我が家でも野菜を育てていましたが、胡瓜もゴーヤといった夏野菜はあまり上手く育ちませんでした。ピーマンもなんとか頑張ってくれて […]