先日は、掲出歌とおなじように薔薇苑に行ってきました。色とりどりの薔薇が幾重にも咲き誇って、まさに「はなびらの迷路」という表現がぴったりの場所。花のトンネル、曲がりくねる小径、そこを歩く人々の姿。薔薇を目の前 […]
「2025年」の記事一覧
【今日の短歌】とほき日のわれらの時間を奪ひにしナーシャ・ジベリの奇術羨しゑ(門脇篤史)
ナーシャ・ジベリ(Nasir Gebelli)は、主にスクウェア(現スクウェア・エニックス)のゲーム開発者として知られ、特に「ファイナルファンタジー」シリーズ、「ハイウェイスター」などのプログラマーとして有 […]
【今日の短歌】五月雨にワイシャツ透けて青白い痩軀のきみよ禽の眼をして(楠誓英)
雨で濡れたワイシャツが透けて浮かび上がった青白い痩せた体と、猛禽類のような冷たく鋭い眼。そんな鮮烈なビジュアルで真っ先に思い浮かんだのは、TikTokなどで見かける、AIが生み出した絶世の美男・美女。透ける […]
【今日の短歌】ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞのこれる(後徳大寺左大臣)
ほととぎす鳴きつる方を眺むればただ有明の月ぞのこれる 後徳大寺左大臣 ほととぎすの鳴くほうを眺めてみれば、ただ有明の月が残されているだけである。 ここらでも、数日前からホトトギスの鳴き声が聞こ […]
【今日の短歌】だれの真似かわからないけどコロッケの顔よく動く夜のめでたさ(小坂井大輔)
「見たまま」「感じたまま」をそのまま差し出しているようで、ただ明るいだけじゃなく、不安や虚無なんかに包まれていた夜だったんじゃないかなと思うんです。 なんとなくつけたテレビに映っていたバラエテ […]
【今日の短歌】銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも(山上憶良)
銀(しろがね)も金(くがね)も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも 山上憶良 銀も金も宝石もいかほどのものか。どんな優れた宝であろうが、子という宝には及ばない。 「子どもは宝」という言葉はすご […]
【今日の短歌】曇る日のとある路上の植込みのつつじの花のしめりに触れつ(阿木津英)
この時期は、街のあちこちが躑躅で彩られます。庭先や街路樹としてそこらじゅうで咲いているので、それこそ路上がパッと華やぐ光景です。毎年恒例の当たり前な光景だけど、見るといいなぁと思っていて、この短歌に惹かれた […]
【今日の短歌】ぶらんこの南南西に藤棚があるから其処で待つてゐるから(冨樫由美子)
季節が藤の季節とは限らないけど、藤棚のそばってベンチとかありそうで、「待つこと」が似合う場所ですよね。あの木の骨組みの下にぽつんとベンチがあって、少し日陰になってて、藤棚そのものがどこか「待つ […]
【今日の短歌】菊芋の珠茎食ひたるその味を忘れしやひとはみな口噤む (北沢郁子)
東大山のさくらまつりま会場では、毎年、菊芋が売られています。以前から気にはなっていたものの、これまでは何となくスルーしていましたが、今年こそはと買ってみました。お店の方に聞いたところ、擦って味噌汁に入れても […]
ChatGPTと短歌づくり
先日のことですが、買い物ついでに、地元の神社へ御衣黄桜を見に行きました。「あ、もう咲いてるんだ」なんて思いながら、その話をChatGPTにしたら、そこから短歌ができました。気軽なやりとりの中で、いつのまにか […]