久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ 紀友則 光やわらかな春の日に、なぜ落ち着いた心もなく桜の花は散ってしまうのだろう。 こちらの地方では、ソメイヨシノはもうだいぶ散っ […]
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【今日の短歌】紅に深くにほへる桜花雨さへ降りて色を染めける (詠み人知らず)
紅に深くにほへる桜花雨さへ降りて色を染めける 詠み人知らず 紅がとても映える桜花に雨が降り、さらに色を染め上げている 今日は七十二候の桜始開(さくらはじめてさく)ですが、こちらではソメイヨシノ […]
【今日の短歌】国人ととつ国人と打ちきそふベースボールを見ればゆゝしも (正岡子規)
今年のWBCは見応えがありましたね。 準決勝・メキシコ戦での一点差からの逆転サヨナラホームラン。決勝・アメリカ戦での9回表、ツーアウト、スリーボール、ツーストライク、一点差リードを死守できるか […]
【今日の短歌】恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽してよ長くと思はば (大伴坂上郎女)
恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽してよ長くと思はば 大伴坂上郎女 恋焦がれようやく逢えたときぐらいはせめて愛の言葉をかけてください。長く関係を続けようと思うのなら。 3月は別れの季節。この春か […]
【今日の短歌】牡丹花は咲き定まりて静かなり花の占めたる位置のたしかさ (木下利玄)
徳川家康ゆかりの地でも知られる可睡斎にて。※参照 可睡斎では32段もある段飾りが飾られるひなまつりが有名なのですが、そのときに室内ぼたん庭園も開催され立派な牡丹の花も展示されます。牡丹といえばの掲出歌なので […]
【今日の短歌】影の濃い木と薄い木と見あたらぬ木があるひるの梅園をゆく (荻原裕幸)
向山梅林公園にて 梅が咲いているのを見かけてもじっくりと写真に撮るまでには至らなくて、今年になってからは今日が初。こうして改めて撮った写真を見てみると、思いのほか影の濃い木と薄い木の濃淡がはっきりしているな […]
【今日の短歌】やはらかい水を降ろしてまづ春は山毛欅の林のわたしを濡らす (谷とも子)
散歩に出たら小雨がパラパラと。というより、小雨も想定内のうち。雨上がりでぬかるんでるし濡れやすくなっている山道までわざわざ足を運んだのは、濡れても構わない、なんなら濡れたくて行ったようなもんです。なぜなら“ […]
【今日の短歌】紅つばき爛漫たれば思ひ出づ舌を出すアインシュタインの顔 (小島ゆかり)
この地方では、今年は2月10、11日に行われる鬼祭が過ぎるとようやく寒さの峠を越えるとも言われています。国の重要無形民俗文化財にもなっていて、最終的に見物客が粉まみれにされるというなかなかの奇祭。関東でも雪が降った10日 […]
【今日の短歌】花の香を風のたよりにたぐへてぞ鶯さそふしるべにはやる (紀友則)
花の香を風のたよりにたぐへてぞ鶯さそふしるべにはやる 紀友則 (梅の)花の香を風の便りに添わせて、鶯を誘い出す案内役としよう。 早咲きの梅がぽつぽつと咲き出しています。梅が咲くようになるといよ […]
【今日の短歌】青春の鬼に再び守らるる禁獄の身となるよしもがな (与謝野晶子)
青春の鬼に再び守らるる禁獄の身となるよしもがな 与謝野晶子 子供のように無邪気なだけではいられず、大人ほど自由が利かない思春期。守られているということでもあるけど、まるで禁獄のようだと、鬼に見 […]