いよいよ、新元号が発表になりましたね。発表の瞬間をリアルタイムで観たかったけど、タイミングを逃してしまいました。(^^;) どんな元号になるのか予想もつかなかったけど、「安久」や「タピオカ」ではないことだけは確信していました。(笑)

 

「令和」

それまでの漢籍ではなく、万葉集からの出典ということもあり、大和言葉ならではの柔らかな響きがあって趣があっていいですね。

 

ときに、初春しよしゆんれいげつにして、かぜやはらぎ、うめ鏡前きやうぜんひらき、らん珮後はいごかうかをらす。

初時は初春の令月(※すなわち、何事をするににも良き月、空気は美しく(※『初春』の『令月』を受けての解釈では、瑞祥の気配に満ち)、風は和やかで、梅は鏡の前の美人が白粉おしろいで装うように花咲き、蘭は身を飾るころもまとこうのようにかおらせる。

 

これは、大伴旅人宅に山上憶良ら筑紫歌壇の面々が集った梅見の宴での和やかな様子を記した序文を抜粋したもの。

 

「万葉集 巻五」には、この序文とともに、宴で詠まれた32首もの梅の花に関する短歌が収められています。さらにもっと言えば、張衡の「帰田賦」(文選巻十五)にある「仲春令月、時和気清」を本歌取りしての序文ということになるみたいですね。

 

へぇ・・・またひとつ勉強になりました。

 

大宰帥大伴卿の宅の宴の梅の花の歌
「春されば まづ咲く屋戸の 梅の花 独り見つつや 春日暮らさむ」(山上憶良)

 

 

「梅見の宴」のように、和気藹々として皆が笑顔でいられるような時代になるといいですね。