見かけない顔の人がいるなと思っていたA君は、別のクラスの転校生でした。後のクラス替えで一緒になって、勉強やスポーツがとてもよくできる優等生だと知りました。それこそ成績がオール5だったとしても納得するぐらい。
そこにスポットライトが当たっているかのような華やかなオーラ。先生からの信頼も厚く、何をやらしても器用にこなす優良児ぶりに、私はいつしか羨望のまなざしを向けていました。それまでもちょっとカッコいいなとか思っていた人はいたけど、私の中ではそのカッコいい彼を怒涛の勢いで追い抜いていったのです。
私が“好き”をはじめて自覚したのはA君で、初恋といえばそれが私の初恋でした。
「オール5の転校生」というと彼のことが思い浮かぶのですが、彼の弁当がサンドイッチだったかどうかはわかりません。持っていそうな雰囲気はあったなと今にして思います。というか、たまの弁当の日にサンドイッチを頬張っていたことがあったような気もするのです。
A君のことは中学を卒業するときまでずっと好きで、卒業式で写真を撮ってもらったのはいい思い出です。ド緊張して撮ってもらったものの、結局のところ写真は撮れていなかったというオチつきだけど。(;^ω^)
関連記事 :【短歌】3日後にCD買ったその帰り君を見かけたような気がした