「あなたはたいせつだった」って、シンプルな言い回しなんだけど感情が揺さぶられる不思議な力があります。それが掲出歌へのファーストインプレッションでした。

 

そして、ある疑問が浮かんできました。「あいたい」+「せつない」=「たいせつ」だけでも成立しそうなのに何のために割るのだろう・・・と。「あいたい」「せつない」「たいせつ」を敢えてひらがなにしているのにも何か意味があるはず・・・。

 

 

 

「あ~っ!! そういうことか!!」

 

その答えにたどり着くまでに、少し時間を要しました。つまり、あいたいせつないというわけですね。だから足して2で割るのね。なるほど~!!  納(・C_・o(-C_-o)得 読解力をあげるには、脳を柔らかくしておくことも必要なんだなと勉強にもなった一首。

 

そしてもうひとつ。「あなたはたいせつだった」の「だった」が、「あなたはかつてそんなたいせつな人でした」「あなたがたいせつな人だということに気づきました」・・・どちらなのかという点。受け取り方で意味が全く変わってくるんだけど、個人的には「つまり」とあるので後者のほうかなと思っています。

 

会いいたくってせつなくって・・・そう思えるのは大切な人。当たり前の理屈といえばそうなんだけど、そこに「あなた」が乗っかって「つまりあなたはたいせつだった」とくると胸キュン度がグーンと増すのはなんでだろう。まさに言葉の魔法。

 

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今、いろんなイベントが中止や延期になったりして、たいせつなひとに会えなくて悲しい思いをされている方がいっぱいいますね。その悔しさや悲しみの分、いつかたいせつな人にまた会えるそのときには、喜びが二乗になって笑顔であふれているといいなと思います。