寺山修司氏の未発表作品が、青森の中学同級生宅で発見されたというニュースを目にしました。※参照

 

寺山修司氏の未発表作品が発見されたというニュースは前にもあって、後にその未発表作品は書籍化もされておりこのblogでも取り上げています。※参照 今回はそれとは別に、新たに学同級生宅で発見されたということです。

 

 

中学の卒業のときに、同級生だった女性に宛てた一首ということなんですけど、これがもう秀逸すぎてですねぇ。

 

毬のごと打てば跳ねくる心もて幸を求めん山のかなた江 寺山修司 

 

♪てんてんてんまり」の歌詞で知られる童謡「鞠(まり)と殿様」を連想させ、後半はドイツの作家カール・ブッセの詩「山のあなた」を引用しているという。

 

 

 

中学卒業間近の未成年でしょう?サイン帳を持ち寄って一筆書きあうみたいな、卒業間近にありがちなそんなシーンの中でこれを書かれたら、思慮の深さにほぇ~っとなるよね。てか、ビビるかも。(^^;) だいたいそういうのって「元気でね」とか「これからも会おうね」とかそんなことしか書けないし、書かなかったもん。

 

只者じゃないないのは知れ渡っていることだけど、こういったところでも才覚の片鱗が現れているものなんだなぁ。

 

 

個人的には「わたしの紙風船」という曲の歌詞を思い浮かべました。確か小学生のときに習った曲で、どちらかというと前向きだけどどこか影のある歌詞に、独特なメロディーラインと相まって心に絡みつくような・・・聴くとなんともいえない気持ちになる不思議な曲。

 

 

「毬のごと打てば跳ねくる心」でポーンと跳ねるためには、癒しだったり熱くなれるものだったり、息を吹き込んでくれる何かが必要ですよね。誰かのそんな存在になれたり、そんな言葉を届けられる人間になれるよう日々修行です。

 

 

小学生のころ、友達のサイン帳にカッコつけてローマ字の筆記体で自分の名前を書こうとして、上手く書けなくてミミズが這いつくばったような字になってしまったのは私です。(笑)