東日本震災をきっかけに、「原発震災」ということばを知りました。

地震学者・石橋克彦による造語。石橋は、『科学』1997年10月号の論文「原発震災–破滅を避けるために」にて、以下の危険性を警告した。

地震が街に被害を及ぼすと同時に原発にも事故を発生させ、通常の震災に加えて放射性物質による被曝でも多くの人が死傷する。原発から大量の放射性物質が漏れ出すと、被曝を恐れ、地震被災地に救援物資や応援部隊を送り込むことができなくなる。交通網の寸断で避難も難しくなる。

1999年の東海村JCO臨界事故発生や、東海地震による浜岡原子力発電所の大事故の危険性の指摘などにより、原発震災についての議論が深められていった。

2007年7月16日の新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原子力発電所が想定を超える揺れにより損傷し、火災が発生。放射性物質漏洩も確認されるなど、警告が現実のものとなった。

イギリスの「タイムズ」は、 Genpatsu-shinsai: the language of disaster that is stalking Japan (原発震災:日本に忍びよる大惨事の言葉)の見出しで、<日本語には世界的に有名な、死を意味するツナミ、カミカゼ、ヒロシマなど恐ろしい言葉があるが、ゲンパツシンサイもその一つに加わるのかもしれない。石橋克彦教授ら学者たちは原発の建設について政府に対し、強く警告してきた>[1]との記事を掲載[2]。欧米でも、この語が用いられるようになった。

 

石橋克彦教授らの警告は活かされることなく原発事故は起きてしまい、今もなお放射性物質による影響を受け続けている方々が大勢います。そんな中で原子炉は次々と再稼働しています。

 

建前上の理由はいろいろあるでしょう。でも、原発廃炉のための積立金(解体引当金)を流用したことで、結果的に廃炉にすることができず再稼働せざるを得ないというのが本音なのだとしたら、そんなエゴだけのために被ばくという莫大なリスクを背負わせるべきではありません。

 

原発震災の放射性物質は、人間だけではなく森羅万象あらゆるものを汚染していきます。生態系の連鎖によって放射性物質は蓄積され、巡り巡ってどういう形で影響を及ぼすかわかりません。物言わぬ動動物たちは、人間に対して何を感じているのでしようか。もし彼らが言葉を発したなら・・・。人間に対してなんというのでしょうか。

 

「ああ人間は賢くあらず・・・」

 

すぐに原発をなくすのは現実的に難しいのかもしれませんが、せめて依存しない方向へ舵を進めていく必要があるかと思います。

 

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そうそう・・・。放射線防護服って気密性が高いから熱中症になりやすいし、防寒機能がなくても汚染予防のためにアウターを羽織るわけにもいかないし。かといって、アウターのうえから着ることもできないからその面でも大変みたいなんですよね。

 

震災直後、空調が壊れて動かせないから作業員が過酷な状況を強いられているとメディアで報道されていたけど、それは今でも変わらないのかな。どうなのでしょうね。

 

 

無防備な犬が放射線防護服を着た人に尾をふっている・・・。人間のせいで被ばくしてしまったのに・・・。犬ばかりではなく、被ばくした多く動物たちが犠牲になったといいます。すべての命に哀哀悼の意を捧げるとともに、被災された方々が平穏に暮らるよう心よりお祈りします。

 

東日本大震災から8年。原発事故に焦点を当てた短歌を取り上げてみました。