せっかく持っている栄養士と調理師の資格を活かしたいと思って、かつてはいろんな施設の厨房で働いてきました。
他にも事務なども経験していますが、特に厨房のように時間に追われながら誰かが手を抜けば誰かがカバーをしなければならないという利害関係が色濃く付きまとう職場は、働いている人の人間性がより浮き彫りになるような気がします。
あっと、誤解のないように書いておきますが、イヤな人が多いということではなく几帳面だったり大雑把だったり、せっかちだったりのんびりだったりの特性や本性が出やすいということです。
就職した給食受託会社の辞令で施設を転々としたり、再就職先の施設でお世話になったりと、大規模から小規模まで様々な厨房で働きながら、そこで繰り広げられる人間模様を見てきたつものです。
今回はそんな経験を踏まえて、職場の人間関係に振り回されないために心がけている自分なりの極意をご紹介したいと思います。もうすぐ新年度でもありますしね。
それぞれのやり方を求めてくる上司や先輩に振り回されないために・・・
世の中にはいろんなタイプの人間が社会で働いています。
- なんでもキッチリ。王道を走りたがる王道タイプ
- 要領重視。裏道を走りたがる裏道タイプ。
- ゆっくり丁寧に慎重に。安全第一タイプ。
- とにかく早く。丁寧さよりもスピード重視タイプ。
- 手が進まない。何かとおしゃべりステレオタイプ。
などなど・・・。
最初は誰でも、先輩や上司のナビを頼って目的地を目指すわけですが、やはりそれぞれのやり方を求めてきますので、臨機応変に対応しなければたとえそのやり方が間違っていなくても注意を受けてしまいます。
王道を走る先輩の前で裏道を抜けようとすれば手を抜くな、逆に裏道を走る先輩の前で王道を走ろうとすればもっと要領よくやれなどとね。
ルートがかみ合わないうちはさんざん怒られて苦労しましたけど、慣れてくるとしだいに先輩に合わせたルートを選択し、合わせられるようにもなりました。さらには自分なりのルートを開拓する余裕も生まれ、そうやって少しずつ楽になっていきます。
必要以上に落ち込んだり、傷ついたり、自信をなくしたりしないためにも、間違いがなくたって、相手の求めるルートと違う選択をすれば、小言を言われたり注意を受けることがあるのだなと心に留めておいたほうがいいです。そして、気持ちを引きずらないこと。これが大切です。
愚痴や悪口は同調しないで、笑い飛ばして断ち切る
常々思うのは、できる人というのは業務に支障が出ない些細でどうでもいいようなことにいちいち目くじらを立てるようなことはしません。ここぞというときに的確な指示を出します。反対に、口やかましくむやみに萎縮させる人に限って仕事をしないというケースが多いですね。
仕事をしていますアピールというか、そういうフリするパフォーマンスがやたら上手い人っているのですが、その場はやり過ごせてもそういう狡さはすぐにわかるし見抜かれます。
でね、これまでの経験上、どの職場にも「あの人ズルイ」「あの人は困ったもんだ」などと愚痴や不満の標的になりやすい人というのが必ずいるものです。
そして、回数の多い少ないの違いはありますが、どんなに好かれた人でもターゲットにならない人はまずいないんじゃないかなと思います。もちろん私も例外ではありません。
そして、皮肉なことにその人の愚痴や悪口を言い合うことでかえって結束が高まり、チームワークが良くなるなんてこともめずらしくはありません。
過剰に助長された感情は、いつかどこかで何らかの形で爆発します。そうやってこじれたパターンを何度か見てきました。
そうした経験から、そんなときは腹の中で同じように思っていたとしても、そこで同調するするよりもまずは流れを断ち切るほうが賢明だと痛感しています。私はそんな時、なるべく明るく笑い飛ばすようにしています。明るくというのがコツです。そうやってガス抜きをすることで、負の感情がまた負の感情を呼んで過剰に膨らんでいくのを防ぐのです。
ただ、一方的に我慢ばかりでもストレスが溜まってしまうので、逆に話を聞いたり聞いてもらって、捌け口になったりなってもらうことでそれを防ぐこともあります。その場合は、よほど信頼できる相手か第三者。そしてこのときのポイントは、相手を悪く言うのではなく事実のみを伝えること。
あと、シフトなどの要望やできないことはなるべくはっきりと伝えるようにしています。これも経験からの知恵です。
相手の行動や言うことをいちいちまともに受け止めすぎない
これまで数多くの人と接していろんな人を見てきましたが、一癖も二癖もあり対処に困るような人も世の中にはいます。
社会人としてそういう人と接しなければならない場合もあるかと思いますが、相手の行動や言うことをいちいちまともに受け止めすぎないことが人間関係でストレスをためないコツです。
それからとにもかくにも、挨拶だけはきちんとすること。くれぐれもハンドルを取られないことが肝心です。