日常の一コマだったり、少し肩の力を抜きたかっただけだったり。そういった何気ない投稿に対してのこの手の反応、SNSではよく見かけます。洗剤の香りについてつぶやいただけなのに、「香害」についてのリプライが届く。確かに、洗剤の香り成分が健康被害をもたらすことがあるのはその通りだけど、それを指摘することがその場に適切かどうかはまた別の話。その判断は言及する本人に委ねられるところですが、いかにもありそうな反応だなぁと率直に思いました。

 

言葉の背景にある価値観や関心の違いによって、一見何気ない一言が予想外の反応を生むこともあり、まさにSNSのコミュニケーションの特異性がここに表れていると感じます。誰もがつぶやくことで気軽に発信できる一方、その影響力が大きくなればなるほど、コントロールしきれない部分も大きくなっていくものだと感じます。自由に意見交換ができる場所であってほしいからこそ、過度にプレッシャーを与えすぎない配慮も大切なのですが、そのバランスはとても難しいものだと感じます。

 

SNSという不特定多数に向けて発信し、同時に不特定多数からの反応が再び戻ってくる場では、適切な意見であっても相手に無言のプレッシャーや重荷になってしまうこともあるので、だからこそ節度や寛容さがあってほしいと思うし、気軽につぶやける空間であってほしいです。