【今日の短歌】うどん屋の饂飩の文字が混沌の文字になるまでを酔う（高瀬一誌）

確かに、「饂飩」と「混沌」は漢字の形が似ていますね。普段は「うどん」とひらがなで書かれることが多いですが、漢字で書くとその形の面白さに気づきます。

「饂飩の文字が混沌の文字になるまで」と言うと、かなり酩酊状態を示唆しています。酔っている人がどのくらいの量を飲むかは個人差がありますが、文字が混乱するほど酔えば、理性や抑制が緩み、その人の本来の性格や感情が表に出やすくなるのは確かです。そのため、酔った状態では混沌とした状況が生じることも少なくありません。

こうした酔った状態での人間模様を見ると、その人の意外な一面や、普段は見えない感情が垣間見えることもしばしばあります。お酒の席でのエピソードには、そういった人間模様が浮き彫りになることが多く、非常にドラマティックと言えますね。

酔いの中での混沌とした状況をユーモラスに描きながらも、人間の本質や感情の揺れ動きを感じさせる一首です。